| 滞在日数 | 2002年3月21日〜4月3日、4月13、14日(14+2日) |
| 滞在都市 | アレッポ4 ラタキア2 ハマ3 パルミラ2 ダマスカス4 ボスラ1 *数字は滞在日数 泊まった宿 ネットのできる場所 |
| @日本のシリア領事館で2週間のツーリスト・ヴィザを取得、費用30ドル
Aレバノンとの国境で48時間のトランジット・ヴィザを取得、費用8ドル | |
| 使った金 | 現金9,370sp(シリア・ポンド)(約24,360円 *1円=2.6sp) |
| 主な内訳 | 宿泊費2,605sp 移動費680sp 食費3,161sp 観光費890sp 交通費(市バス等)644sp 通信費(主にネット)885sp 娯楽費0sp 雑費45sp 土産代250sp 医療費210sp 1日平均1,523円 |
| インドに近い安さ。宿はドミトリー1泊400円程度、軽食ならサンドイッチ70円、かなりちゃんと食べても300円、紅茶30円、ソフトドリンク60円。交通費は3時間のバスに乗って300円、タクシー初乗り70円、音楽テープ120円等。1日10ドル・ペースでいける。一方、観光ポイントは一律900円近くと突出して高い。これが学割だと一挙に40円位になる。酒類やインターネット等も高め | |
| 全域で問題なし。夜間でも普通に歩ける。ただ時期的にイスラエル絡みのデモが頻発し、時に交通期間に影響が。パルミラ及びダマスカスでは料金のボリがやや目立つ。一部に東洋人差別感情(からかわれる程度だが)無きにしもあらず | |
| カフィーヤ、音楽テープx3、VCDx2 |
イスタンブールより夜行バスで、一気に北端の第2の都市アレッポへ。そうとは知らずに評判最悪の宿に泊まるが、なぜか下痢に見舞われ、パレスティナ人支援デモの影響も多少あって2日足止め。気分を変えて地中海側の都市ラタキアへ。開放的な空気とアラブ美女にウキウキするも、雨にたたられやむなく移動。移動中には雪さえ目にしたが、ハマは水車の回るのどかな町だった。居心地のいい宿に恵まれ、中世の城クラック・デ・シュヴァリエやアパミア遺跡、シリアン・ハマム初体験と観光に精出す。いくら何でも砂漠には雨は降らないだろうとパルミラへ。シリア屈指の観光地だけあって少々ウザイながら、遺跡そのものは堪能。でも砂漠にも雨は降るのであった。首都ダマスカスも雨なのに加え、シリア人への好印象にもやや陰りが。不機嫌気味にレバノンへ向かい、9日後に通過ヴィザで再入国。ダマスカスの宿のサイテーの住環境の中、同じ旅人と語り明かし、前回雨のため臍を噛んだボスラへ再び。シリア最後の夜は、古代ローマ劇場貸切という夢の一夜を過ごしたのだった。
シリアは砂漠の国ではなかったのか!?確かに砂漠はあるが、イラク寄りの東側であり、それ意外は山や平原や海際だったり。東側はかのユーフラテス川が流れているが、それだけ(失礼)らしいので訪れず。主に西側を縦断したわけだけど、季節的要因とはいえ、かくも雨に見舞われるとは。おまけに雪まで降っていたところさえ。日本では桜が満開というのに!3月いっぱい位までの冬は雨季なんだそうである。でも4月を過ぎても雨+寒さはなかなか衰えなかった。これが何よりの誤算。
一方、シリアは既に訪れていた人から“いいとこだ、いいとこだ”と聞かされていた。人々はトルコ以上に親切で気さく。確かに、“スーパー・フレンドリー”と呼んでもいいオープンさ、人の良さ。とりわけ北部ではそれを感じた。しかし、訪れる前から“シリア=いい国、シリア人=親切”とインプットされていたが故に、そうでない事例に出くわした時の失望も大きかった。誇り高きムスリムの親たちは、子供たちも厳しく躾け、どっかの国みたいに人の顔さえ見りゃあ“ペンくれ、金くれ”なぞとは言ってこないだろう、そう勝手に思いこんでいた。でも、やっぱりバクシーシ(これはそもそもイスラムの言葉らしい)を要求する人間はいるし、旅行者と見ると料金をぼってくる輩も存在する。やはり、この国も貧しいのだ。特にパルミラ及びダマスカスの印象が今一つで、当初の好印象より幾分減点。でも、インドだの東南アジアの国々に比すれば、やはり可愛いレベルであろう。
観光という点で言えば見所はまあそこそこってとこ。その大半がローマ系の遺跡である点は皮肉、“アラブ”を感じさせる見所は意外と少ない。強いて言えば旧市街やスーク(市場)にアラブを感じることができる位。おまけに強固なイスラム圏かと身構えて訪れると、やや拍子抜け。半袖シャツで構わないし、酒も結構飲めるし、都市には夜の歓楽街さえ存在するらしい。ただ全体的に田舎っぽい国ではあり、例えばいわゆるエンタテイメント、コンサート等はほとんどないらしい。故に“文化・芸能系”を自称する僕も、フツーの観光に始終せざるを得なかった。アラビア語が読めなくて情報が得られなかったせいもあるが。ただし、音楽は皆大好き。大半はエジプト製なんだろうが、トルコ・ポップ以上に泥臭いアラビアン・ポップがあちこちで大音量で聞かれた。ただ人々のパーソナリティも含め、トルコよりは濃いめながらも、意外にアッサリした印象。特にシリアでは、男はカフィーヤ巻き、女性はベール被りの人も多いが、それ程のムサさや体臭は感じなかった。意外と紳士的だし、他人を配慮する。もっとも車の運転だけは別だけど。
言論の自由はあってないような。何せ町の至るところに前及び現大統領の肖像画が飾られ、あちこちに秘密警察官なんてのがいるらしく、“イスラエル”とかいった言葉は禁句。英語通用率はトルコより低く、むしろフランス語の方が通りがいいところもある。しかし、それ以上に旅人にとって問題なのは、この国の食のヴァラエティのなさ。安く済まそうと思うと、トルコではドネルと呼ばれたシュワルマ、コロッケ状のファラフェル、そしてこれらを包む薄べったいパン、ホブス等をひたすら食べることになる。ご馳走といえばせいぜいカバブ等の焼肉であり、費用対効果(つまり出費に伴う満足度)を考えれば、やはりサンドイッチでいいやってことになってしまう。物価は安いのだからインド並に食が充実していれば、この国はもっと魅力的に映るだろうに。
勿論、全体の印象は悪くない。でもリピーターになる程かと言われるとそうでもない。ヴィザの期限2週間で、充分主要どころは見て廻れる国。若干の心残りは、イスラエルに攻撃されて廃墟と化したゴラン高原に行けなかったこと。この旅の期間中もイスラエル周辺の情勢は緊迫し、第2、第3のゴラン高原が生まれてしまいそうなのは、皮肉としかいいようがない。