露・土・印 旅日記

 ・1月18日(金) カルカッタ 1日目 初の盗難遭遇。して、その結論は?

 6時位に目が覚めた。夜行列車にしては、かなりよく眠れた方であろう。本来の到着時刻は午前7時だが、出発の時点で2時間半遅れ。従って、早くても到着は9時半。ヴァラナシで買ったアップルパイの残りとチャイを買って朝食。一応、荷物をまとめておこうと思い、手帳を捜すがない。ラジオカセットレコーダーもだ。いずれも、昨晩出したまま眠ってしまったらしい。慌てて他の荷物をチェック。金やPCは異常無し、どうやら、その2品だけ盗難にあったようだ。インドと言うか、今までの全旅行を通じて、初の盗難遭遇だ。

 正直言ってレコーダーの方は、安物だったし、そうは気にならない。不幸中の幸いと言うか、装填されていたのは、昨日買ったばかりのジャスラジのテープの方で、そのケースの方に、ムンバイでコッソリ録音したラヴィ・シャンカール公演のテープが残っていた。手帳に関して言えば、盗んだ奴にはほとんど価値が無く、盗まれた方には大きいという典型のシロモノだ。内容はスケジュール、住所録、メールアドレス、カード、銀行サイトへの暗証番号等。盗んだ奴にしてみれば、黒の合成皮革で一見高そう(実は3000円)な外側と、インド人が大好きなペンがついていた点がヒットってとこか。アドレスや暗証番号等は全て控えがあり、挟んでいた書類関係も全てコピーだった。日本語タイプ用のソフト、グローバルIMEが入ったCD−Rが挟んであったのだが、これもまた焼こうと思えば可だ。そんな具合で実害はそう大きくない。多分盗んだ犯人は、あの横に寝ていた無賃乗車野郎だろうから。仮にカードや銀行サイトの暗証を知ったとて、大したことは出来まいと思う。勿論、多少は警戒した方がよさそうだが。パスポートのコピーも挟んであったし。被害総額は、購買当時の値段で換算すればだが、1万円弱だ。

 実質的な被害はそう大きくない、そうはわかっていても、精神的には若干のダメージあり。これが旅の初期なら、おそらくそうでもなかったろうが、そも、そろそろ旅に疲れを感じ始めていた時期。ほっといても、後2週間で帰ろうと思っていた時期だ。サールナートで会ったヨネダさんは、ネパールでバッグパック毎盗まれたそうだが、一度帰国して仕切りなおしの後、旅を続行したそうだ。真のパッカーはその位の心意気が無くては、と僕も思う。でも、情けないけど、生憎、僕にはそういう堪え性はない。と言うか、そろそろ旅を切り上げるべく考えていたところで、この件は、いいきっかけと言うか口実と言うか。あと2週間、インドの南部を駆け足で回ろうかと考えていたが、これで腹は決まった。カルカッタで旅は終わりにしよう、と。

 何となく力が抜けてしまった感じだ。ダラダラと到着を待つ。ハウラー駅に着いたのは、約4時間遅れの11時近く。殊更に重い足取りってわけでもなく、淡々と進む。大ショックって程でもないのだけど、とにかく、何となく力が入らないのだ。テキトーなバスを見つけ、エスプラネードに行くか?と聞くと、行くらしいので、それに乗る。車掌はブッキラボーだが、案外親切だった。なぜか7Rsもしたが。降ろされた位置からしばらく歩く。道を聞き聞き、ようやくサダル・ストリートに辿り着く。意外やきれい、おまけに静か。この町はサイクルリクシャがおらず、オートもあまり走ってないので、寄ってくるやつもあまりいない。たまに声をかけてくるのは、消滅寸前の人力車の車夫たち位だ。目指すは、サダルの突き当たりにあるセンターポイント・ゲストハウス。パラゴン、マリアに次ぐナンバー3の宿。僕が目指すのは、いつもそんなところだ。

 噂通り清潔なドミだが、インド人が割と泊まっているのが気になる。広過ぎて、客同士のコミュニケーションも、あまり密ではない感じ。勿論、固まっている連中はいるけど、何となく入っていけない。電気が部屋に1ヶ所しかないのも辛い。しかも誰かがウォークマン充電するのに使用中だ。ここはPCが出し辛い雰囲気だなあ。日記がたまっていると言うのに困ったものだ。とにかくシャワーを浴び、遅れ馳せながら歯を磨く。昼食は面倒くさいので屋上のレストランで。うまくない。メシがうまいのが取柄らしいカルカッタで、まずは一食無駄にしてしまった。

 盗難の被害総額は大したものではないが、一応保険金が出るやも知れないので、念のため、盗難証明書のようなものを書いてもらうべく、ハウラー駅の警察へ向かう。エスプラネードからミニバスに乗り駅へ。今度は3Rsで済む。あちこちで聞いてウロウロした挙句、駅裏の鉄道警察に辿り着く。インドの警察も他の国と同様、肝心な時には役に立ちそうも無い感じだが、まあダメモトで証明書をくれと交渉する。とりあえず話は聞いてくれて、では、盗まれたのは、どの駅あたりなのかという話になる。警官が持ち出してきた時刻表は古いヴァージョンで、名前は僕が乗った列車と同じだが、明らかに路線が違う。こっちとしては、警察の判が押されたそれらしい紙があればいいので、駅名なんかどうだっていい。内心はイライラするも、ここはグッと堪え、警察官の言うことにハイハイと応じる。

 で、警官が、時刻からテキトーに割り出した駅宛に、紛失物があったら知らせてくれといった内容の書類を出すことに。一字一句、警官の言う通り、被害者(つまり僕)が自分で、英語で自筆する。で、その紙に、待ってました、警察の判が押され、その控えをもらう。これが、警察による紛失証明書であると、保険会社が認めるかどうかが問題だけども。所要時間約1時間半。もらうもんはもらったので“サンキュー・サー!”なぞとゴマすって警察を後にする。カルカッタの交通渋滞は激しい。ハウラー橋を渡ったあたりから、バスが一向に動きゃしない。帰りは、なぜか市場のようなところを通る。いや〜、人また人。インドの人口10億人というのが実感できるすごさだ。カルカッタ、ムンバイ以上の都会である印象。そして、意外な事にムンバイよりもきれい。牛もいないし。拍子抜けする位にフツーの都会だ。“不衛生で不衛生で・・・”と語っていた、ムンバイで会ったウメハラさんの印象は、かつてのものだったのだろうか。

 サダル・ストリートは安宿街と言っても、規模はカオサンの10分の1以下という感じ。とりたてて不潔でもないし、物乞いや不具者も、さして見かけない。何年か前に、この町から、大量の物乞いと牛がトラックに乗せられて砂漠に運ばれた?というのは、笑えない実話かも。都会だけあって、酒は容易に入手出来るようだ。バーもそこかしこに。となると、夕食はビールをいっぱいといきたい。もっとも、高そうな店多く、しばし捜すのに難渋。ニュー・マーケットとかの近くにある、比較的庶民風な店へ。ブラック・レーベルというビールと野菜ヤキソバ、値段は安くなかった。でも、ここで観光する気は勿論、そう捜してまでうまいものを食べたいという気も失せている。旅の終わりにこの調子でいいもんかなあ。

 宿に戻ると、中庭で数人の若者が群れている。宿で盛りあがるのは日本人ならではだ。電源が使えずボーッとしていると、ラム酒を飲んでいる日本人に声をかけられた。30代後半位の人で、インドは30回位来てるとか。“インドの悪い人、大好き”なんて仰っていたけど、悪い奴もひっくるめて愛してしまうようでないと、インドは好きになれないのだろうな。思えば、インドで会った旅人達は、ほとんどが半年から1年以上旅しているツワモノばかりで、こういう正も毒も併せ呑むのをよしとするような人達であった。そうでない人は、もうとっくに帰国しちまってるんだろうな。とはいえ、その人も、この宿は今イチ好きになれないと言う。インド大好きな人でも、やはりインド人が泊まっているのは気になるようだし、何だか従業員もやたら部屋をウロウロしている。泊まってる他の日本人たちの印象も今イチ。パラゴンやマリアはフルだったらしい。カルカッタ、訪れる人が多い割に安宿街はあまり大きくないので、状態的に混んでいるらしい。最初の印象故とはいえ、僕もこの町が何となく好きになれない。サッサとエア・チケットを買って、去るのが賢明なようだ。電源確保のために窓際のベッドを取ったため、道路に面していて騒々しい。それでも夜行明けってこともあり、たやすく眠りについたのではあったが。
本日の出費:ミニバス3+3Rs 昼食33Rs チャイ3Rs バス7Rs 新聞6Rs 夕食115Rs ネット30Rs 計200Rs


 ・1月19日(土) カルカッタ 2日目 シティ・オブ・ノー・ジョイ

 早めに目が覚める。通りはうるさいけど、案外眠れるもんだ。朝いち、別の宿捜しに赴くとする。しかし、案の定、マリア、パラゴンはフル。更に他のシングル宿やサルヴェーション・アーミーまで。空いているとこや安いとこは、それなりに汚い。結局、センターポイントに最後までいるよりないんかねえ。旅行代理店にもいくつか寄る。東京行きエア・チケットは、ビーマン・バングラデシュでも16500Rsもする。でもビーマンは荷物がなくなったりしそうなので使いたくない。となると、シンガポールやタイ航空となり、何と9万円近くもするという。それしか選択肢がないわけ?やっぱりバンコクかあ、気が進まないけど。昨晩、ネットでNFLのプレーオフの放映予定をチェックしたところ、ディヴィジョナル・プレイオフの大一番ラムズvsパッカーズは、試合日から大幅に遅れて、来週金曜日に放映らしい。なら、その日までに帰れればいいかなあと思う。とはいえ、僕にしてみれば、ここカルカッタは、ちっとも“シティ・オブ・ジョイ”には思えない。長居したって面白かあなさそーだ。

 ガンガー沐浴効果が現れたのか、腹がずっと下り気味だ。去り際に、フレンズ・ゲストハウスの情報ノートを見て驚いた。ヴァラナシで入院したとかいう人がやたら多いのだ。あの辺の店はみなガンガーの水を使っているのだろうから、そのせいかとも思うが、では、あの河に潜って、生で水を飲んだ人間はどうなるか?お腹に虫が湧いて入院した人もいるとか。そんなん早く言ってよ。僕はすぐにシャワーを浴びたし、水も飲んではいないとは思うのだけど。ヴァラナシを離れて以降いいことがないね。

 新聞を買い込んで、読みたいので、まずいのは承知で屋上の食堂へ。店員が向かいに座りこんだり、どうもここは好きになれないね。とにもかくにも町歩き。朝方見つけた大きなCDショップへ。ボリウッド映画のDVDソフトが欲しいのだが、映像ものの品揃えは貧弱。ムンバイなら入手出来たろうになあ。パーク・ストリートからチョーロンギー通りへ行き、しばし歩くとシティバンクあり。試しに2000Rs程おろしてみる。とりあえず金には困りそうもない。現在の有り金は6000Rs位で、これもエア・チケットで消えるだろう。インド・ルピーなんて残しても仕方ないもんね。一応、イベント・チェックをすべく、政府観光局、近くの劇場等をまわるが、さしたる収穫なし。インド、それなりに楽しんだけど、最後はかなり尻すぼみに終わりそうなのが残念。映画館も、めぼしいとこは「ピター」というのをやってる位。何だか悲しいねえ。

 インド唯一の地下鉄に乗って3駅先のエスプラネードへ。降りたところにアショカというレストランがあり、そこで昼食。かなり高めで、ヴェジ・カレーとロティとコークで100Rs近く払う羽目に。でも、最後だからあまり金使いも細かく気にする気になれない。いいのかなあと思いつつ。でも、高い宿には泊まろうとは思わないのだけど。「ピター」を上映している映画館前は、映画の観客というわけではないけど何だか異常な混雑。スリに気をつけつつ歩く。インド人連中に、これ以上余計なモノや金は何一つくれてやるかとか思った矢先だったんだけどねえ。近くにテープ屋があったけど、やはり映像絡みは少ない。お土産さえも満足行くものは手に入りそうもない。やれやれ。

 カルカッタ、朝晩は少し冷えるが、日中は結構暑い。宿に帰って、今日4度目位の大用の後シャワー。まったりしてる人たちもいる。この宿に留まらざるを得なさそうなので、意を決してPCを出す。なるべくまわりの目に触れないように日記を書く。相変わらずインド人客&従業員たちがウロウロしている。チャイ売りのガキもうざったい。2時間位でようやく書き終える。ネット行って更新するつもりだが、不在の間PCは無事でいられるのかね?もし盗まれたりしたら、ショックよりも何よりも、また警察に赴いて書類を作らせるのが、考えるだにウザイ。困ったもんだねえ。早いとこバンコクでもどこでもいいから脱出を図るとするか。

 夕方、ネットカフェへ行った後、フリースクール・ストリート沿いにあった、ちと妖しげなバーに行く。小さい店で、メニューは酒だけ。フードは?と聞くと、どっかで買ってくる(笑)という。フライド・モモを頼んだら40Rsも取られた。うまかったけど。それだけでは物足りないので、サダル周辺に並ぶ屋台で、8Rsのヴェジ・チョウメンとチャイを。宿に戻ると、昨日のインド大好きおじさんは、無事、宿が見つかったらしく出たよう。ヒーターを貸した青年と話す。彼は、1ヶ月滞在してマザー・ハウスでボランティアをしているという。旅のキャリアが同じ位のレベルの人だったので、話が合い、ウイスキーををもらって話しこむ。彼の話では、ここのドミに泊まっているインド人っぽいのは、主にバングラデシュ人らしい。ここらに泊まってるということは、バングラ人にしては裕福な部類か。何にしても要注意ではあるが。飛行機の話を聞くと、ブータンのドルーク・エアでバンコクから来たそうだけど、荷物の中からウォークマンか何かを盗まれたらしい。僕が今買おうとしているのも、そのドルーク・エアなのだが。勘弁して欲しいよなあ。ビーマンはまたビーマンで不安だし。金目の物は全て手荷物で持っていくしかないか。無事、インドを脱出させてくれよな。

 11時過ぎて床に就いたところ、ヴァラナシから来た一群で空いたベッドが埋まる。ヴァラナシでも何度か見かけた人だ。今イチ好きになれないタイプなのだけど。とまれ、明日は朝いち、エアチケット予約だ。腹の具合は相変わらずである。
本日の出費:チャイ3Rs 朝食18Rs 昼食95Rs 地下鉄5Rs 新聞4Rs
ネット20Rs 夕食105Rs チョウメン+チャイ13Rs 計256Rs



 ・1月20日(日) カルカッタ 3日目 無気力な日は続く

 よく眠れなかった。明け方に便意を催したりしたため。本格的な下痢ではないが、軟便気味のが何遍も出る。しかし、まわりも8時位に起き出したので、こちらも起きあがる。新聞を買って朝食処を捜す。結局、昨日夜食を食べたあたりの屋台で、チャイとクッキー類。宿で3回目位の用を足し、外出。もう宿捜しは面倒くさいのでやめた。まずはマザー・ハウスを目指すが見つからない。別にボランティアをする気はないのでアッサリ諦め、サダルの代理店へ。スター・トラヴェルで、デポジット1000Rs也を払ってドゥルク・エアの火曜日のバンコク行きを申し込む。結果がわかるのは明日。もし取れなければ次は木曜日。6日もここにいなくてはならないとなると、悪夢だなあ。

 チョーロンギー通りに出ると、単に人なつこい奴なのか、邪な気があるのか不明だが、必ずくっついてくる奴がいる。“ユー・ルック・アングリー”と言うので、“ビコーズ・アイム・アングリー”と返す。ホント、カルカッタに来てからというもの、ずっと不機嫌だ。日曜は地下鉄が休み?のようで、仕方なく歩く。ヴィクトリア・メモリアルというのを目指すが、カルカッタの日中は暑くてしんどい。サーカスもやってるみたいだが、もーいい。とにかく何もする気が起こらないのだ。ヴィクトリアは、またぞろ外国人料金ありで、150Rs。元から入る気はない。そこらに行けば、本来の目的の場所が聞けるとのことで。その目指す場所とは、“サタジット・ライ・フィルム&テレヴィジョン・インスティトュート”というとこ。ベンガル映画界の巨匠ライの名を冠した施設があるらしい。上映は昨日あったようだけど、とりあえず建物だけでも見たくて。しかし、ヴィクトリアの門番みたいなオヤジは、教えてやるから金をくれなぞとヌカすので、罵倒して去る。

 で、昨日も行った、本来はアート系映画館であるはずのナンダンへ。そこにいたおっさんたち、あーだこーだと議論の上、親切にもバスで何番に乗ってどこで降りててなことを教えてくれた。でも、観光意欲の失せている身としては、バスで云々と聞いただけで、行く気喪失。一所懸命教えてもらって申し訳ないんですけど。結局、ここでは何もしないまま終わる運命か。元来た道を戻り、高級エリアのパーク・ストリートへ。大きな本屋があり、システム手帳等も売っている。あまり安くはないが、盗まれた国で買っていくのもよいか。再度CD屋にも寄るが、やっぱりDVDはないなあ。ますます意気消沈。昼食処を探し、フリースクール・ストリートを歩くが、噂のサンドイッチ屋は休みらしい。ベンガル料理屋でチキン・カレーを頼むが、ライスの量の割にカレーが少ない。また食事ハズした。カルカッタ、ホントにうまい店あるの?

 宿に戻ってシャワー、少し横になる。やっぱりやることがないのか寝てる人は多い。昨晩ヴァラナシから来たお兄さん、一人で喋ってる。そのお兄さんが言いだしっぺで、夕食は鍋に行こうかという話が盛り上がっている。暗い顔して寝ていた僕にもお呼びがかかり、ふさいでばかりいても仕方がないので、少し他の旅人とコミュニケーションを取ることにする。僕に声をかけてきたのは20代前半の若い人で、カオサンのゲストハウスで3ヶ月働いていたとか。この後はダージリンへ向かうとか。僕の下のベッドに移ってきた声の大きな関西弁の人はNY在住の37歳で、もうグリーン・カードも取得済みという、ヴァイタリティ溢れた感じの人。声の大きい人に悪い人はいないと言われるが、この人もその例に漏れそうもない。もう一人銀行員風の人がいて、彼も勤めをやめて旅に出たらしい。お堅い感じなので歳食って見えるけど、僕よりも年下でありました。彼もマザー・ハウスでしばらくボランティアするつもりとか。

 そんな具合に情報交換しつつ、言い出しっぺの人を待つが、8時を過ぎても一向に現れないので、彼を置いて、19歳の学生を加えた5人で夕食へ。“鍋”とは、おそらく旅行者に評判の中華料理屋ハウ・ホアのことだろうと、僕が案内する。言い出しっぺの人を、僕はヴァラナシで何度か目撃している。42歳だそうだが、元音楽業界にいたとかで、ギョーカイ人風に若作り。ある時、その彼が、僕と宿で一緒だった女の子を連れてプージャー見物をしていたのに遭遇した。知り合いがいたので、僕も彼らの隣に座ってしばらく話ていたのだけど、そのギョーカイさん、僕が邪魔と言わんばかりに彼女を連れて行ってしまったっけ。今日も事によると・・・とまれ、中華鍋と餃子を注文。残念ながら酒のパーミットは得ていない店だった。

 奇しくも30代が3人もいるので、話題も歳相応のものになる。NY在住のニシカワさんのアメリカ感やテロの話題といったシリアスな話題から、音楽なんかもオヤジ・ロック話で盛りあがったり(苦笑)。彼らと談笑しつつ鍋をつついたことで、カルカッタで初めて楽しい気分になれた。鍋は魚介類中心のアッサリ味で、何だか懐かしい味。豚肉のつまった餃子も美味。最後はご飯を入れておじやで締め。一人約90Rsかかったが、大満足で宿に戻った。ギョーカイさんは10時過ぎにようやく帰還。案の定、隣のドミの女の子を連れてどこかへ行ってたらしい。鍋のことは、“あ、そうだったっけ?”である。あの位の歳の遊び人ってのは何だかなあ。まあいいけど。
本日の出費:朝食12.5Rs 新聞4Rs 昼食33Rs ジュース15Rs
鍵20Rs 飛行機チケット・デポジット1000Rs 夕食90Rs 計175Rs


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