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世・界・一・周旅日記

 ・6月20日(木) リスボン → ラゴス  ワレ、サグレスニ到達セズ!

 8日いたリスボンを離れる日が来た。同室者たちが眠る中、一人6時ちょいに起きて、廊下でモクモクとサンドイッチの朝食。そそくさと荷をまとめチェックアウト。ラゴス行きバスは8時発なのだ。ただ今日の宿をラゴスにするか、それともサグレスにするかはまだ決めてない。本来の目的地はサグレスの方なのだが、直通バスは7月以降の夏季しか出ていないらしい。しかし、サグレスは1日で、明日には再びスペイン、セヴィーリャに入りたいので、ラゴス泊の方が便利かも。ただラゴスのYHがフルだった場合の宿が問題。まとにかくラゴスに着いたとこで、諸々の状況を考慮して決めようということに。

 バスは、寄りによって修学旅行みたいなガキんちょ集団と一緒に。うるせーの何の。それでも寝てたけど(苦笑)。発車して2時間後位に1回休憩があった以外は、数ヶ所停まっただけ。でも予定よりは30分弱遅れて1時位にラゴス到着。降りたところで、ヨーロッパでは初めて宿の客引きが来る。おそらくは、いわゆるプライヴェート・ルーム(正規の宿ではなく、まあ民宿、間貸しのような)なんだろう。サグレスに行くかもしれないので、ちと考えると保留し、バスの予定をチェック。サグレス行きは、もうすぐ、1時半発がある。一方、セヴィーリャ行きは朝7時半か午後2時だ。どうせなら早く行きたい。サグレスからセヴィーリャ行きってのはないだろうから、セヴィーリャに行くには、またラゴスに戻って来なくてはならない。なら、ラゴス泊で、サグレスはこの後日帰り観光でよいのではないか?と、いうことで、先程の客引きのおばちゃんを呼び、宿に泊まることに。1泊15eとやや高めだが、まあいいでしょ。車で送ってくれると言うし。

 途中は思いきりビーチである。ラゴス、ビーチ・リゾートなんですね。もう、泳ぐにもいい気候ではある。もっとも、僕はここにサグレスに寄るためだけに来たので、ビーチには用はない。さて、部屋そのものは悪くないのだけど、ちとバス停から遠い気がするなあ。日本人も泊まっているとかいないとか(チャイニーズだったみたい)。早速に外出。側のバス停にサグレス行きが来るという。しかしだ。バス停で、ターミナルへ行くバスのタイムテーブルをチェックしたら、早くても7時半。それじゃセヴィーリャ行き間に合わないじゃないすか。おいおい、こっから荷物背負って歩き?こいつは問題だぞ。改めてターミナルまでの距離をチェックしなきゃってことで、徒歩で行ってみることに。

 ところが車で来たもんだから、位置感覚がわからず逆方向に行ってみたりなんだで、ああ、もう2時半発サグレス行きは間に合わん。何やら細い道に入ってしまい、さんざ迷ったあげく、やっと到着。まだロクに昼飯も食べてないっつうに。こりゃ遠いぞ、おい。さっきのおばちゃん、朝は送ってくんないのかね?更に驚愕の事実。ターミナルで改めてサグレス行きをチェックしたら、行ったはいいが、今日はもう帰りの便がない。サグレス、行けないじゃないの!?一体、何の為にここに来たんだ!?

 サグレス、なぜ来たかったか?彼の地は、あの沢木耕太郎の「深夜特急」で知られる地なのである。バスでロンドンを目指した沢木が、何ヶ月だかの旅の末、サグレスに辿り着き、そこで見た朝焼けの光景があまりに美しかったため、あとは一路ロンドンを目指すことにし、旅を終わりにする決心を促した地、それがサグレスなんである。場所的にはヨーロッパのほぼ南西の果て。まあロマンチックな逸話ではある。だから、多分、僻地っぽいとこにしては、突出して日本人観光客の訪問率が高いだろう地なのだ。僕は、それ程「深夜特急」ファンってわけではないのだけど、まあ、最果ての地というのは、何かと惹かれるものがある。で、そこを目指したわけなんだけど・・・どうして沢木は、あんな不便なとこまで行ったのかね?もう忘れちゃったね。

 もうダメだね、こりゃあ。サグレスへ行くために、もう1泊なんてやってたら、肝心のスペイン・アンダルシア地方に寄る日数がドンドン少なくなってしまう。ただでさえ、既にかなりマキが入っているというのに。いやあ、高いバス代、高い宿代を払って何だったのでしょうね?ポルトガル最後の日が、最大の大ハズシの日になっちゃいましたよ。もう、今日は宿で雑用をこなすしかない、極力、金は使わずに。急ぐ理由のもう一つに、フトコロの問題がある。もう有り金が50e程度。早いとこシティバンクのある地に行ってTCを替えないと。それでも週末が入ってしまうから、もう一回ATMでおろすのは避けられないだろうなあ。

 宿に戻る道すがら、成程、ここのビーチはよさげだ。バルセロナの宿で同室だった学生が、着くなり“ビーチに行きたい”と言っていたが、要は彼、トップレス白人が見たかったのだった。その彼にとって、ここは理想の場所?いますよ、トップレス嬢が。ちとおばさんめだけど。でもこっちはそれどこじゃないよ、もう。意気喪失も甚だしい。とりあえずスーパーに寄って買物。もう夕食もパンか何か食って済ます。幸い、宿は冷蔵庫が使えるので、ビール等に加えスイカ半分買って帰る。今日の娯楽はこれだ(泣笑)。しかし買ってきたビールがアルコール抜きのだったり、泣きッ面に蜂たあ・・・

 とにかくシャワー浴びて片っ端洗濯。繕いものやって荷物整理。こういう時でないとやれないことを色々。ここからバス・ターミナルまでは1km強の距離だが、ヤケクソで歩くしかない。7時半のバスに乗るには6時前起きかあ。なら、寝るのは10時。もう無茶苦茶。ビールやらワインやら飲んで日記。鰯のパテをぬったパンをひたすら齧る。ポルトガル最後の夜がこれか。やっぱり、ポルトガルとは相性今一つだったのでありませうか?尚、本日の表題でありますが、「深夜特急」でロンドンに着いた沢木が打った電報“ワレ、ロンドンに到達セズ”(だったと思う)に因んでおります。向こうは、本当は到達していたわけだけど、こっちはマジでサグレスに到達できなかった。シャレにもならんわい!ベランダで、一人でスイカを半個食べて寝る。

本日の出費:ラゴス行きバス代14.5e 宿代15e 買物8.15e 計37.65e
 再びスペイン、アンダルシアへ セヴィーリャ

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