世・界・一・周旅日記

 ・7月16日(火) ベルリン → ロンドン  地下鉄とパブの町へ

本日の観光ポイント:ベルリンの壁博物館

 今日はまあ晴れてる。ただ、もうここで金を使いたくないので、そう早く出て観光って気はない。とりあえず朝いち地下鉄に乗ってシティバンクへ。宿代をおろさにゃあ。合計148eだもんなあ、でかいねえ。朝のパンを買って帰って朝食。同室のコロンビアの姉弟も今朝チェックアウト。僕はタラタラと12時ギリギリ・チェックアウト。荷物を預けて、また地下鉄に乗る。

 最後の観光はグッゲンハイム美術館へ。あのスペインのビルバオにもあったやつだ。こちらは様々な年代のものの展示らしい。ところが何だか開いてない。何でこうなるのかね?一体どうしたものか。エジプト博物館はちと遠いし、他の美術館はあんまり興味がない。結局、少々値は張るけど、やはりベルリンってことで、チェックポイント・チャーリー・ハウス、つまりベルリンの壁博物館を見物することに。

 一般7e、学割でも4eする上に荷物預かりで更に1e。いい商売だよなあ。今後の身の振り方として、適当な博物館をでっちあげて、入館料の他に荷物預かり料を取れば儲かるかなあなんて考える。とまれ、チェックポイント・チャーリーとは、ベルリンの壁の関所みたいだったとこ(右画像)。展示は、主に、あの手この手で壁の向こう側に行こうとした庶民の悪戦苦闘ぶりを見せる。「大脱走」ばりに穴掘ったり、気球に乗ったり、車に積んだサーフボードの中に隠れたり。ただ、ここの展示解説、やたら小さい字で字数が多くて、とてもじゃないが英語でも読んでいらんない。だから結構内容がよく掴めないところが多い。狭い敷地内に物量は意外とあるのだけど、やっぱり値段高いよなあ。因みに今でも壁の破片売ってます。僕は金が無いから買わなかったけど。

 潜る地下鉄は嫌いなので、地上電車でアレクサンダー駅へ。ツォー駅、アレクサンダー駅間はほとんどどの地上電車も通過するので地下鉄でなくてもよかったのだ。こういうことが1週間位いると、やっと掴めてくる。昨日も行ったテレビ塔近くの大衆食堂へ。シチューのようなものにソーセージを頼んだら、そういう食べ方はしないみたいに言われてしまった。で、シチューとパンだけで2.3e!シチューだけなら1.5eだな。ここはマジ激安。あまりに安かったのでビールも頼む。それでも3.5e。もっと早く知ってればなあ。空港には4時頃に行けばいいのでノンビリ。

 宿へ戻って荷物を引き取った後、徒歩でアレクサンダー駅近くのバス停へ。空港行きバスは、ちゃんと切符を買う。それでも6e位残った。もしこの先ロンドンの後にベルギーに行ったとして、最初のバス代位は残ったわけだ。とまれ、4時半位に空港着。テーゲル空港はキッチリ円形で、チェックインするとすぐ裏がボーディングカウンター。機能的ではあるけど、ある意味面白みのない空港だ。今回はデイパックに出来るだけ荷物を詰めこんだので、バッグパックは18kgだった。待ち時間中にトイレで次国の通貨、つまりイギリス・ポンドを腹巻から出す。キャッシュ100pにTCも100。7年前に行った際の小銭が大量に余っていた。2日位はTCを変えなくても大丈夫そうだ。前回のように遅れたりすることなくスムーズに搭乗開始。今回はチェックイン時にしっかりマイレージも加算。

 最近、飛行機に乗る時考えるのは、ひたすら“何か食わせてくれるんだろうな”である。機内食で一食浮くってのは、かなり大きいからね。前回のイベリア航空は、さんざ遅れておきながらサンドイッチ程度しか食わせてくれなかったが、ブリティッシュ・エアは如何に?機が落ち着いたところでサーヴィスが始まるが、飲み物より先に食事が来てしまった。またしてもショボいサンドイッチである。う〜ん、やっぱりロンドンで何か食べなきゃならんか。隣のイングランド人?カップルは酒を頼みまくってた。僅か2時間のフライトで飲みきれるのかなって位。ベルリンとロンドンでは時差1時間あり。時計を1時間戻す感じになる。で、到着は実質8時、現地時間7時。寝る間もなかった。

 夜の便を避けたかったのは、イギリスは入国がうるさいことで有名だから。下手すると空港で1時間位足止めを食らうかも知れず、となると宿に落ち着けるのは10時とかそこらになってしまう。まあ、こうなったら覚悟するよりない。しかし僕自身はそう悪い印象は残ってないってことは、前回(7年前)は、割とスムーズい入れたってことかな?今回も黒人の係員から所持金等を聞かれた程度で、アッサリ入国できた。拍子抜け。すぐさま地下鉄駅を目指す。ロンドン名物アンダーグラウンド(通称チューブ)を使って安く市内へ。“マインド・ザ・ギャップ”(溝に注意?)って放送が何か懐かしいね。とりあえず、超久々に英語でそれなりに意思疎通できてしまうのが嬉しい。裏を返せば、本当の英語力が試される地でもあるわけだけど。

 ピカデリー・ラインに乗り、途中でハマースミス線に乗換。それで目的地に行けるかと思いきや、途中で停車してまた乗換。目的の駅はグレート・ポートランド・ストリート駅。あの、シャーッロック・ホームズでお馴染みベイカー・ストリート駅の次である。目指す宿はインターナショナル・スチューデント・ハウスというとこ。学生以外でも泊まれるのかどうかわからなかったが、バルセロナで同宿だった人が泊まれたそうなで。1泊12pはロンドンで最低レベルである。駅を降りるとすぐ向かいがその宿だった。切符の料金が不足していたが、駅員はお目こぼししてくれた。乗換の際も教えてくれた人がいたし、意外やイギリス人親切である。ロンリー・プラネットには“ロンドンっ子が余所者に話しかけてくるのは、月に行くより稀”なんて書いてあったけど。とまれ、その宿、生憎安い部屋は満杯で、18pの4人部屋になる。18pってーと、今1ポンド=200円近いから200をかけると4000円近いわけで、東京のカプセルホテル並の金額であります。さすがはロンドンでんなあ。

 それでも15分まで可のネットカフェ利用券、2pまでの朝食券、そして1杯無料になるバーの優待券もついていて、まあお得なのかも知れない。宿は本物の学生たちで賑わっている。しかし、僕があてがわれた部屋の同室者は、どう見ても学生には見えない南米系のおっさんたち。聞くとボリビア人だそうな。ま、今回の旅は色々な国の人に出会うこと。とにかく腹が減ったので外出。イギリスといえば、やはりパブでしょう。最寄の店は食べ物もあるようなので、そこへ。エール系のを1杯飲んでクラブサンドを頼む。ビール1パイント2,7p。ってことは200かけると500円超。安くはないなあ。7年前の印象では、物価は日本に近いけど、酒や食べ物は安い、と思ってたのだけど、最早あまり変わらんですね。ギネスも1杯飲んで、都合9.4p払ったから日本円に換算すると・・・あ〜、換算してるとイヤんなってきますな。宿代といい、やっぱりロンドンには長居はできまへんな、こんな高くっちゃ。2,3日で移動かな、もう。

本日の出費宿代x9 148e 壁博物館5e 昼食3.5e 空港行きバス2.1e ロンドン地下鉄2.3p 夕食9.4p 宿代18p 鍵のデポジット10p 計158.6e+39.7p


 ・7月17日(水) ロンドン 実質1日目  ここはインディアン・タウン?

本日の観光ポイント:リージェント・パーク、ロンドン塔

 同室のボリビア人、7時位から起き出す。おまけにもう一人のアメリカ人も早くから携帯かなんかで喋ってる。お陰でこっちは睡眠不足だよ、もう。でも朝食の時間が決まってるので9時前には起き出す。朝食券は無料ってわけでなく、2p分までってことで、カフェテリア形式でそれを超過すると料金を払うようになる。久々にイングリッシュ・ブレックファストが食べたくて、卵、ベーコン、ソーセージにパン、コーヒーをピックしたら1p超過。やっぱり安くないねえ。今晩は12pの部屋に移れないかとフロントに行くが、それどころか今いる建物はフルなので、部屋を移らねばならないといわれる。徒歩5分程離れたとこに別棟があるのだそうな。まあ今の部屋はボリビア人が気になってPC出せないから移るのはいいが、やっぱり18pとのこと。ああ、やっぱ早く出なきゃ。チェックインは12時半過ぎとのことなので、荷物を預けてしばし外出。

 まず行かねばならぬとこ、それはシティバンク。ポンドはキャッシュ、TCがあるのでおろす必要はないからと、ロンドンのシティ支店チェックはしてなかったが、考えてみればTCをキャッシュにするのに、やっぱりシティに行かねばならなかったのだ。宿の2階にあるネットコーナーで無料券を使ってアクセス。日本語環境は得られないが、シティのサイトは英語版があるので、支店をチェック。ハマースミスにあるのが最寄かなってことで、地下鉄に乗る。ロンドンの地下鉄はベルリンやバルセロナと違い、ちゃんとチェックあり。だから1日券を4pで買う。

 しかしハマースミスの支店、両替は不可。海外のシティ支店ってこのパターンがよくある。一体、そのブランチは何ができるわけ?って感じのとこが。結局、近くのトーマスクックで、ヴィザのTCをキャッシュ化。3pの手数料は止むを得ず。これなら空港で替えても同じだったな、クソ。ボンド・ストリートの支店はキャッシュに出来るらしいので後で行ってみることに。とまれ、97p得たので、もう3日はもつかな。再び地下鉄でヴィクトリア駅を目指そうと思うが、ハマースミス線は何かなかなか来なかったりどうも不便。ロンリープラネットのロンドン版に、ハイライトならぬ“ロウライト”の一つとして、この地下鉄が挙がっていたが、ここいらの意外な不便さ故か?

 2回位乗換えてヴィクトリア駅へ。もうロンドンに長居は出来ぬなら、次の目的地の事を考えねば。かなり予算的にギリギリなのだけど、やっぱり“ドーヴァーの白い崖”を船上から眺めてみたい。ということで、まずはバスでドーヴァーへ行き、そこから船でベルギーへ向かうというプラン。そこから北上しアムステルダムまで行き、また船でイングランドに戻る。で、またロンドンへという、当初の計画通りに行くことに。で、ドーヴァー行きバス・チェックである。幸いバスは頻発。昼食はバス停でサンドイッチを買い、ベンチで食べて済ます。食べながら考えて、夏場はかなり混むという話なので、ではここで明後日のチケットを買ってしまおうかということに。長い列ができていたが、銀行のATMのように窓口が多いので、順番は程なく廻って来た。金曜の9時半発ドーヴァー行きを9.5pで購入。港ですぐにベルギー(オステンド、ブリュージュの近く)の船に乗れればいいのだけど。

 ヴィクトリア駅周辺に観光案内所があるというので捜すが閉まっていた。何よりネットカフェを見つけねばならない。サイトの更新は、日本語環境がなくてもできたが、メールはそうはいかない。そろそろメルマガを送らねばいけないし、何よりもシティバンクのサイトにアクセスせねば。ベルギー、オランダというユーロ圏に再び入るのに備えて、またシティの口座に金を振り込まねばならない。現在の定期預金を担保に借りるのだけど、その指示は電話かネットでしか出来ないのだ。もし出来なければ文無しでユーロ圏へ行く事になる。まあ、手持ちのドルや円キャッシュを両替すればいいのだけど、今後のためにそれは避けたいので。一体、どこにあるのか、観光案内所及びネットカフェ。


 と、ウロウロするうち、ヴィクトリア駅周辺には劇場がいくつかあり。ヴィクトリア・アポロ・シアターという劇場で、「ボンベイ・ドリーム」なる演目が(左画像)。よく見たら、それは話題のミュージカル。あの「キャッツ」等のヒットメイカー、アンドリュー・ロイド・ウエバーが「ムトゥ踊るマハラジャ」の音楽でお馴染みA・R・ラフマーンを起用したインドをテーマにした作品。話には聞いていたが、もう開幕していたとは。これは見逃せない。早速、明日のチケットを購入。一番高い席で40pだったが、ついつい少し安い35pのを買ってしまった。どうせカード何だからもっといい席にしておけばと後で思ったが。

 まとにかくロンドン、インド人が多いこと。地下鉄乗ってると4人に1人位インド人。それも割とキッチリした恰好の人が多い。ベルリンで会ったジョルスン嬢並の美形インディアン・ガールも多い。インド映画今年最大のヒット作「カビ・クシ・カビ・ガム」では、父アミタブ・バッチャンに勘当された息子シャア・ルク・カーンが、妻カジョルと共にロンドンに移住し、何気に成功を収め裕福な生活を送っていたが、そういうことは充分にあり得るというか、最早当たり前なのかも知れない。それ位インド人はロンドンの社会に溶け込んでいる印象である。ナショナル・フィルム・シアターではサタジット・レイの特集上映も行われているようで、久々のロンドンの第1印象は、とにかくインドが目立つことであります。

 更に観光局を求め、地下鉄でリヴァプール・ストリートを目指す。ところが乗り間違えて、着いたのはタワー・ヒルという駅。ここはロンドン塔があるとこである。ならってことで、ロンドン塔観光を敢行することに。7年前にロンドンを訪れたのは、あくまでもアイルランドに行くためであって、当初はイングランドには興味は無かった。だから僅か3日程しか滞在しなかったけど、やっぱりロンドンはすごいなあと驚き、いつかまた訪れたいとは思っていたのだった。で、今回こそは徹底的に探索をと思っていたのだけど、現在の予算では、またしても本格的観光は次回に繰り延べって感じですね(苦笑)。

 てなわけで、前回は映像博物館(通称MOMI、生憎、来年まで改装休館中とか)を訪れた位で市内の見所は何も見てない。従って、かのロンドン塔(右画像)も初めてであります。でもこれまた高いんだな、一般11pの学生8.75pときた。塔といってもお城みたいなもんで、宮殿、城、宝物展示等いくつかのパートに分かれている。案内書は日本語版があり、大まかな各所の説明も日本語表示があるのがありがたい。まずはウォルター・ローリー卿の幽閉されていたグリーン・タワーへ。牢獄ながら優雅な作りが目立つ。ブラッディ・タワーなんて物騒な名の塔もある。やはり行列の出来ている宝物展示コーナーへ。歴代王の王冠等が展示。面白いのは、とにかくイギリスは列にこだわるね。何かと1列(“キュー”と称する)じゃないと気が済まないって感じ。更にホワイト・タワーは武器や甲冑等の展示があって、結構な物量。6時閉館のようで、5時半過ぎでややせかされつ、後にする。


 その塔から橋が見えて、これまたロンドン名物としてお馴染みのもの。橋の上にも塔があり中に入れるのだが、5時までだった。この橋は時々はね上がるらしい。てっきり、これが“・・・フォーリン・ダウン”の歌でお馴染みのロンドン橋かと思いきや、それは更に先の1本だった。そのロンドン橋まで歩き、やっと観光案内所を見つけるも、もう閉まっていた、ガックリ。ロンドン橋の駅周辺をウロウロするが、別に見所は無さそうなので(実はグローブ座とかカテドラルがあったのだった)、もう宿周辺に戻ることに。昨日もらった飲み物の優待券があるから使ってしまわねば。



 途中の新聞スタンドで、“地下鉄全線停止”みたいな大見出しがあって、冗談でしょと思ってたら、何と、本当にストで7時過ぎに止まってしまった!(右画像)危機一髪。しかしこれって大混乱になるんとちゃうの?明日の夜までには終わるのかね?明日の晩は「ボンベイ・ドリーム」見に、またヴィクトリアへ行かねばならないのに。成程、確かに“ロウライト”かも知んない。とまれ、ネットカードの15分分は使ってしまったので、0.75p払って、もう15分使用。幸い、シティバンクは英語表示が可なので、金の工面が無事できた。ホッと一安心したところで宿のバーへ。

 優待券使用で、1杯飲んだら2杯目が無料とのことで1杯目はフォスターの生にするが、2杯目も同じのでなきゃダメだったのである。ギネス飲みたかったのに。よりによってフォスターは一番安かったのだ、勿体無いことしたと後悔することしきりなのもセコイね。近くの店でサンドイッチと寿司!のミニパック買って腹ごしらえ。後はビールで膨らます。まあネット問題はまだ残るも、次の移動も決まったしミュージカルも見るし、ロンドン塔も観光したし、まあロンドンそこそこ好調であります。これで今日、部屋で1人で日記書ければ言うこと無しなのだけど。

 残念でした、カナダ人学生が1人。ま、とにかく寿司をつまみながら、たまった日記を。移った部屋は変なとこで、地下だけど妙に広く、ガスレンジや冷蔵庫もある。こっちの方が静かそうだしね。移動日に戻って来た後用の部屋を予約していくか。何とか12pのベッドをゲットしなくちゃね。

本日の出費:朝食1.03p トラベルカード4.1p TC手数料3p ドーヴァー行きバス切符代9.5p 宿代x2 36p(カード) 昼食4.05p
「ボンベイ・ドリーム」切符35p(カード) ネット0.75p トイレ0.2p 夕食5.19p 飲み1.7p ロンドン塔入場料8.75p 計108.09e!


 ・7月18日(木) ロンドン 2日目  フーレイ・フォー・ボリウッド

本日の観光ポイント:バッキンガム宮殿、ウエストミンスター・アビー+寺院、ヴィクトリア&アルバート博物館

 8時半起きで朝食。今朝はシリアルにミルクとゆで卵程度で済ます。地下鉄ストは依然続いている。こうなったらバスで移動するよりない。ジモティまでバスの地図片手に苦労している様子。部屋のある別棟はグレート・ポートランドよりもベイカー・ストリートの方が近い。あの、シャーロック・ホームズで有名な通りであります。徒歩で、ロンドン名物のマダム・タッソー蝋人形館を過ぎると件の通りだ。そこから2番のバスでヴィクトリア駅まで行けるはず。今晩はヴィクトリア駅側の劇場で観劇なので、日中は周辺を観光することに。下手に移動すると戻れなくなったりしそうだから。ベイカー・ストリート、ホームズのせいで渋いイメージだが、実際は賑やかな通りでスタバやマック等なんでもある。ネットカフェもあり、日本語環境もあった。ようやくメルマガも送れてホッとする。

 2番バスは途中、ウエストミンスターとかバッキンガム宮殿とか興味深いエリアを通過する。ならいっちょ世界遺産でもある件の宮殿(左画像)を見物しようと思う。晴れたり曇ったり変な天気だが、これがロンドンではフツー?バッキンガム宮殿周辺は何だか黒山の人だかり。中には入れないようだが、折しも噂に聞いた衛兵の交代式が行われているよう。暇なもんで僕も野次馬に混じって見物。マーチング・バンドが徐に演奏を始めるが、その1曲目は“ダンシング・クイーン”(笑)。ウエストエンドでは、彼らのヒット曲「マンマ・ミア」を冠したミュージカルに加え、更に「アバマニア」なるのも上演されている。The Yayhoosのカヴァーといい、今アバがキテるんです。整理にあたる警官は大変だが、どこかユーモラス。騎馬警官も味があるね。ロンドン訛というのは、都会弁なのに何だか田舎っぽい響きがあって愛嬌がある。“ノーノー”を少し上ずり気味の口調で“ノイノイ”とかいうとロンドン訛のいっちょ上がりである。

 マーチング・バンドは宮殿を出て聖ジェームス公園の方へ向かって行く(右画像)。ついていくと、途中の宿舎のようなとこで別の一隊と交代。彼らが宮殿へ向かって行く。ついでにその公園をブラブラする。そこを抜けて行くと、いよいよ街ごと博物館みたいな町並みのロンドンならではの光景に出くわす。トラファルガー広場を求めて歩いたらチェアリング・クロスあたりに出た。トラファルガーもなかなか見事な広場だ。昼食処を捜すが、結局聖ジェームス公園内のレストランでサンドイッチ。そこから今度は、もう一つのロンドン市内の世界遺産ウエストミンスター寺院へ。



 ウエストミンスターはアビーとカテドラルがある。まず辿りついたのはアビーの方。有料なので世界遺産なのはこちらの方かも(ガイドブックがないからよくわかってない)。日本語解説があり、ここはイギリス一大きなゴシック建築だそうだ。広い館内には、王様、女王様のメモリアルに加え、作家・詩人コーナーがある。必ずしも葬られている人ばかりではなく単に名が記されてるだけのものもあるようだけど、シェークスピア、チョーサー、ルイス・キャロル、D・H・ロレンス、そしてローレンス・オリヴィエまで錚々たる顔ぶれだ。入口近くにはウインストン・チャーチルのものも。残念ながら内部の撮影は禁止だが、さすがになかなか見応えはあった。

 更に徒歩でカテドラルの方へ。こちらは無料で、中身もさしたる見所なし。もっともここいらの建物は、一体何なの?と思わせるような重厚で格式ある建物だらけ。ロンドンはすごいです。さて、まだ時間には全然余裕があるので、バスに乗って少しヴィクトリアから離れた見所を目指す。だが相変わらずストは続いているようで、バスはどれも大混雑。ロンドンのバスは、5人以上立っていると、もう乗客を乗せないのだとか。さすがに今日はもう少しは乗せているようだけど、でも2階立バスの2階までいっぱいだ。ただし、コツは掴めた。バス停は、必ず停まるところと手を挙げないと停まらないリクエスト・ストップの2種類あり、必ず停まるバス停なら少々混んでいても乗せてもらえる可能性が高いのだ。どうにかバスに乗れて、サウス・ケンジントンのヴィクトリア&アルバート博物館まで行く。

 ここは世界各国の美術品、調度品等を集めた博物館。何と入場無料である。無料のとこは他にもいくつかあるらしい。まず目に付いたのは、特設展示のインド映画コーナー。ボリウッド映画のポスターや予告編の上映。とにかくロンドン市内のインド人層は、ターゲットとして無視できない存在なのだろう。それにしても館内広いし展示量が膨大で一体何から見ればいいやら、しばし途方に暮れる。とにかく1階にあるイスラム美術のコーナーを皮切りに、ヨーロッパ以外の展示物をまずは見ていくことに。しかし、ここでもウリはイスラムなんですなあ。イスラム教というのは宗教としては、日本も含め、どこか得体の知れないものに思われているキライがあるけど、その美術に関しては人類史上最も重要なものという認識が確立されているようである。

 それにしても、よくまあこれだけ各国からカキ集めたもんである。おそらくその国にあるものより重要なものというのが、かなりあったりするのだろうなあ。ベルリンのペルガモン博物館でも思ったけど、その国にとって誇りにし得る重要な美術品や遺跡が、外国にあってもいいのかなとは思う。一方で、ペルガモンのように遺跡毎分捕ってきちゃうなんてのがありなら、いっそのことタジ・マハルをロンドンに移転したら(超暴論)なんて思ったり。その方が気持良く適正なる価格で見られるだろうし、ロンドン在住のインド人たちだって案外喜ぶ?とまれ、更に、インド、東南アジア、中国、韓国、東芝がスポンサーの日本コーナー等を見物。しかしここまで見た時点で腹が減ったし疲れてしまった。どうせ無料だから、残りはまたいずれ見に来るとして、今日のところはこれまでにする。

 博物館ばかりが並ぶ、その名も博物館通りを北上し、ハイド・パークを目指す。公園側にはロイヤル・アルバート・ホールが。双方ともストーンズやクラプトンのコンサートでお馴染みのことろだ。ま、一応見ておきたくて。歩き疲れてハイド・パーク隣のケンジントン・パークでアイス食べて一休み。しかし、ロンドンにはこういうでかい公園が一体いくつあるのかね?日比谷公園クラスのがウジャウジャあるぞ。各地でベンチや芝生でジモティがランチを取ったり寝そべったり。公園はロンドンの暮らしには無くてはならないものという感じ。疲れるし金もかかるけど、やっぱロンドンは楽しいね。思わず“ロンドンロンドンロンド〜ン、楽しいいロンドン愉快なロンドン、ロンド〜ンロンド〜ン”と歌いたくなる(これ知ってる人はかなり年、こちらのロンドンは錦糸町等で健在)。

 もう腹がペコペコ。そろそろヴィクトリア駅周辺に戻って夕食といきたい。しかし相変わらずバスは混み混みで停まってくれない。仕方なく重い足を引き摺ってハイド・パーク・コーナーまで歩く。そこでようやくヴィクトリア駅行きが捕まる。博物館でインド映画展示も見たし、今晩はインド映画を題材にしたミュージカルを見るのだから、もうディナーはカレーしかないでしょ。ちょうどヴィクトリア・アポロ劇場裏にインド料理レストランあり。野菜カレーを頼もうと思ったが、野菜系は副菜なので肉を頼めと言われる。正直言ってインドの肉ものはあまりうまいと思わないのだけど、チキン+マッシュルームカレーと久々にキングフィッシャーを飲む。やっぱイギリスのビールの方がずっとうまいね。今晩の夕食11pも奮発してしまった。日本円に換算すると・・・もう、悲しくなってくるからやめませう。

 さて、いよいよミュージカル見物だ。タイトルは「ボンベイ・ドリーム」。「キャッツ」等のヒットメイカー、アンドリュー・ロイド・ウエバーが「ムトゥ踊るマハラジャ」や「ラガーン」のA・R・ラフマーンを音楽に起用し、ボリウッド映画界を題材にした作品。これだけインド人の多いロンドンなら充分ヒットが見込めるとウエバーも踏んだのだろう。劇場は中規模位のところだが、ほぼ満席。ただ、前日でチケットが余裕で買えた位だから、そう大ヒットってわけでもない?客層はイギリス人とインド人が半々位。僕の後の列はなぜか1列全員コリアン・ガールズだったが(苦笑)。

 舞台はボンベイのスラムから始まる。青年アーカッシュはスラムに育ちながらも、いつか映画スターになることを夢見ていた。彼がひょんなことから大物映画プロデューサーに認められ、大作の主役に抜擢されるが、そのプロデューサーはマフィアに殺されてしまう。父の意志を継いだ娘が監督になって映画を撮り続けるが、彼女はボリウッド式の単純なハッピー・エンド映画に飽き足らず、アーカッシュと共に意欲的な作品を撮ろうとする。しかし、父の死が陰謀であったことを知り、庶民の気持を理解するにつれ、ハッピー・エンドの重要さ知るようになる。そして陰謀に拘っていた弁護士のフィアンセと別れ、アーカッシュと結ばれる・・・大筋はそんな感じ。

 まあ、ラフマーンはいつも歌あり踊りありの映画音楽を手がけているわけだから、ミュージカル・スコアもお手のものという感じ。全くいつもの(「ムトゥ」ではなく「ラガーン」のような)ラフマーン調スコアは好調だ。ただ、その「ラガーン」からの曲も含め既成曲の流用も何曲かあり、そちらの方が何だか盛り上がるんだよね。“シャカラカ・ベイビー”ってラフマーンの曲だったんだね。僕はこの曲をマレーシア・ペナン島のインド人慈善コンサートみたいなとこで聞いたことがある。そんな具合に音楽は全くボリウッド調なのだから、振付もボリウッド人脈でやればもっと面白かったかも。おそらくあれはロンドン人脈の手によるものでしょう。女性の歌声が例のキンキン声でないのはいいのか悪いのか?

 まあボリウッド映画賛歌といった内容なのだけど、その話の単純さもボリウッド映画並というか(苦笑)。正直言って、ミュージカルとしては僕はそれ程評価しない。ヒーロー、ヒロインの魅力が今ひとつだし、結末が盛り上がりに欠けるし。それでも会場を埋めたインド人たちは大喜びだ。フィナーレでは、突如立ちあがって、あの“インド踊り”(わかる?)を始める人までいた。日本人なら、自国が描かれた作品だと、細かい部分で“これは違うぞ”なんて気になって、今ひとつ素直に楽しめなかったりするものだけど、まあインド人という人達は、良きにつけ悪しにつけ単純な人達なんですね。教育を受けた人でさえそう。でも何だか今になって、そんなインドが結構愛おしく思えてきている自分に気がついたり。これがインドの魔力ってやつなのかな?ボンベイにはまたいつか行ってみたいな。

 劇場を出たところでうまい具合に2番バスが捕まり、無事、宿へ。部屋のカナダ人のガキは寝るのが早過ぎ。まだ11時ちょいだと言うのに。明日のためにガサガサと荷物まとめ。せっかくだから少し日記も書いて1時寝。さあ明日は無事ベルギーまで辿りつけるか否か?

本日の出費トラベルカード4.1p 昼食5.1p ウエストミンスター・アビー入場料3p ネット1p アイス1.3p 夕食11.05p 水1.2p 計26.75p

ドーヴァーの白い崖を見ながら、ベルギーへ オステンド へ

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