8時前には起きて日記の続きを書こうと思ったが、眠くて果たせず。8時半位に起きて、まずは荷物まとめ。日記は次の町でだなあ。昨晩レセプションで朝食時間を確認したところ、9時15分とか。スペインはユースといえど時間が遅いんだなあとノンビリ食堂へ行くと、ありゃ?終わってる。7時スタートで終了が9時だったのだ。始まりの時間を聞いたはずなのに何で終わりの時間を言うのだ?会話集の本見せて聞いたんだぜ。この朝食を食べたいがために、朝のパンプローナ行きはやめ、敢えて午後発のバスに乗ろうというのに。これなら朝食取っても8時半のバスに間に合ったじゃないか。人生は残酷だ(ってのは大袈裟か)。仕方なく近くの店へ。皆が食べているカフェ・コン・レチェ+チュロスという細長い揚げパンみたいなの。チュロスは皆コーヒーに浸して食べてるっていうか、浸して食べでもしないとうまくない。1.5e也。
チェックアウト時間も9時だったのかも。何気に10時に出たけど。宿前でタクシー拾う。バス停まで3eちょい。やはり昨日はバス停が閉まった後だったのだ。土曜はバスの便が少なく、朝を逃すとパンプローナ行きは3時だったので、とりあえずチケットを買って荷物を預け観光でもするつもりだった。バルセロナにもあった、オープン・カー式のツアー・バスがここにもあって3eと安いので、それにでも乗るつもりで。ところが、不幸中の幸いというか、11時15分発のバスがあり、チケットを買えた。となると到着は2時位なので、売店でドーナツを買って腹を満たしておく。エスパニョールは、無愛想ってわけではないが、基本的に洗練された人々らしく、あまり向こうから不用意には話しかけて来ない。ただ、ここでは珍しくおじさんが少し話しかけてきた。やはりパンプローナに行くそうだ。
例によって大型で豪華なバス。どっかのアホな国のように、走り出したと思ったら給油とか、意味不明停車なんてのはなく、スムーズに走る。ところが1時間半位走ったところで何やら渋滞が。自転車レースが行われていて、一群が通り過ぎるまで、皆待たなくてはいけないのだ。これが結構台数が多くて、しばし停車を余儀無くさせられる。おまけに去った後も渋滞。時間には結構忠実らしいスペインのバス、運転手も少々イライラ。多分これがなければ2時間半で着いたろう。ただまあ、スペインは日が長いので、ハッキリ言って6時に着いたって市内観光位なら充分可能。着いたのが2時過ぎなら余裕であります。従って、僕はニヤニヤしながらロードレーサーたちを眺めていた。
2時半到着、今回は宿はスムーズに見つかった。ガイドには“ナッシング・スペシャル”とか書かれていた宿だが、それでも清潔かつ部屋は広め。これで12eだから何をか言わんや。早速町へ繰り出す。パンプローナ、毎年7月に行われる牛追い祭サン・フェルミン及び、そのことが書かれたヘミングウェイの「陽はまた昇る」で有名な町。そこそこ都会だが、サン・フェルミンがない限りは旧市街は静かなものだ。開いている店が極めて少なく人通りもまばらなのは、土曜日だからかシエスタ・タイムだからか?まずは腹ごなしをしたいが、選択肢が少ない。開いている何軒かのレストラン、定食メニューがあるにはあるが、10eとかヤケに高い。とりあえず一番の見所らしいカテドラルに向かうが、途中で見つけた安っぽい感じのバルへ。ベーコン+チーズのサンドとコーク。その店、名がラ・マヒリョネス、つまりムール貝がウリの店らしい。明日はここで白ワインにムール貝もよいかも。
肝心のカテドラルは土日は休みみたい。とりあえず、ここのどこら辺を牛が走るのかコースだけでも知りたいが、インフォメーションも休み。週末のヨーロッパはどこもかしこも閉まっていて辛いっすねえ。とりあえず城壁沿いに歩いてみると、大きな教会だのなんだのが色々。スペインはどこに行ってもこの手の建物が溢れている。町並みも味わいがあって、閑散とした通りを歩いていても、そこそこ楽しい。公園へ出て、そこからシタデル(城砦)へ。城砦と言っても、それ程高い丘になってるわけではなく公園状態。例によって熱烈にムチューしているカップル数組。日曜の午後はここで何かやるらしい。更に歩いて行くと、お、どうやら闘牛場。考えてみれば明日は日曜だし、ここで闘牛が見られるかも。正直言って闘牛はもういいかって気はするのだが、ヘミングウェイ縁の地で見るってのは、また違った意味があるわけで。闘牛場の横の道はヘミングウェイ通りと名づけられていることだし(左画像)。となると、パパに免じてパンプローナはもう1泊か。
宿方面に戻り、別の歴史的建造物を捜して行くうち、広場で何やら行われている。4,5人の競技者が並べられた木片を駕籠に投げ入れつつ走る競技とか、丸太をノコギリで切る競争(下右画像)とか。どうやらこれはバスク地方特有のスポーツらしい。スポーツと呼ぶにはあまりにも素朴な競技の数々だが、スペインのお祭り等には欠かせない定番なのだそうだ。競技者の一人に聞いたところ案の定で、彼はその後、40kgの重さの袋を担いで走るとか(下左画像)。僕の荷物より重いんだ(苦笑)。途中、横を何だかデモ行列が通って中断したが、しばし、ユニークな競争を眺める。この後行くバスク地方でも色々見たいもんだ。
![]()
もっと眺めていたかったが、闘牛場近くに劇場があり、そこでフラメンコがあるらしい。しかも、あの「リヴァーダンス」のフラメンコ・パートに出ていたマリア・パヘスが出るらしい。これを見逃すわけにはいくまい。で、チケットを買いに行くと8時からとのこと。もう開演時間が近い。急ぎ宿へ戻る。宿のおばさんに“明日、闘牛あるの?”と聞くが、どうもあそこはサン・フェルミンの時位しか使われてないらしい。バルセロナにも使われてはいない闘牛場が一つとってあったが、使われずとも残しておくという程、闘牛場というのは重要なんだろうね。日本でも大阪球場はまだ残ってたっけか?あれは単に壊す金がないだけ?
宿近くでバスの生を出すバーを発見。このイギリス製エールが好きなので早速注文。その店は、何やらおフランス風なお洒落なつまみが多く並べられている。フランスパンにサーディン等がのったやつとか。値段を聞くと1つ1.2eとのことなので3種位つまむ。まあ公演終了後にまた何か食べるとして、急ぎ劇場へ。
テアトル・ガヤレという劇場、それ程規模は大きくないところだが、満席に近い盛況。当日だったせいか、僕の席は3階の一番上位だったが、舞台は充分見える。目立たないから写真を撮るにも好都合の位置ではある。演目はマリア・パヘス劇団による「フラメンコ・リパブリック」。フラメンコの重要なエッセンスである、あのカッカッカッという靴音をフィーチャーして、集団で踊られるショウで構成される。つまり、まさしく「リヴァーダンス」のパターンなのだ。パヘスという人、なかなか商売人というか、「リヴァーダンス」で上がった知名度でもって、独自のショウを立ち挙げたわけだ。つい数週間前にはマドリッドでも公演していたらしい。4人の演奏陣をバックに8人位のダンサーが群舞を展開。パヘス嬢は、ほぼ出づっぱりで踊りまくる(右画像)。純粋なフラメンコとは少し違うが、これはこれでなかなかユニークなショウだった。
再び先程のバーへ行き、またお洒落なつまみを食べつ、今度は赤ワイン。2杯飲んで4品位食べて8eちょい。ああ、スペインはいいですねえ。たった2週間足らずで様々な公演が見られるし、ビールやワインはいつでも飲み放題。金さえあれば、ずーっといたいなあと幸せな気分に浸りつつ、宿の清潔なベッドに横たわる。
本日の出費:朝食1.5e タクシー3.45e パンプローナ行きバス9.95e 昼食3.7e 飲み7.6e 夕食8.85e 宿代12e フラメンコ・チケット12e ドーナツ等1.7e 計60.75e

・5月26日(日) パンプローナ 2日目 牛追い祭の痕跡を捜して

起きたらもう10時近くであった。静かだし寝心地よかったんで。シャワー浴びて宿の延泊の旨告げに行く。朝食処を捜すのに苦労したが、どうにか開いているカフェを見つけ、カフェオレにクロワッサン2つ。今日は日曜なので、昨日に輪をかけて店が開いてない。とりあえずは、昨日時間切れで見られなかったナヴァラ博物館へ。ナヴァラというのは、この地方の総称で、ここはこのエリアのローマ時代から現在に至る彫刻や美術品が展示してある。有料のはずなのだけど、日曜故かフリー。とまれ、さすがヨーロッパの博物館だけあり、展示にしろ解説にしろ内容にしろ、実にしっかりしている。ちゃんと見よう、という気を起こさせる見せ方なのだ。有り余るコレクションを有しながらも、やる気あんのかあって展示で疲れさせるばかりだったカイロの考古学博物館とは好対照だ。“文化”の意識がある国とない国との隔たりは、かくも大きい。何度も引き合いに出して申し訳ないんだけど、やっぱエジプトとかって後進国っていうか、原始社会だよ、ここに比すれば。いよいよバスク地方へ ビルバオ へ
昼過ぎにシタデルへ向かう。午後から何やらあるとの表示だったが、シタデル内にある倉庫?跡のようなところで、美術展示があるのだった。フェリックス・オルテガという人の抽象画を鑑賞。“東京の心”なる絵もあったり、来日経験がある人みたい。しばし、シタデル内のベンチで休みつガイドを読む。パンプローナ、晴れていれば暖かいが、昨日着いた時も気温は16度。今日は曇り気味でやや肌寒い。そのうちに雨がぱらついてきたので、また食事処を捜して歩く。しかし、一番安いバス停の食堂でも定食が8.5e位。バルセロナのような都会の方がかえって安いわけ?結局、昨晩飲んだバーで、またおしゃれなつまみを数品頼み、ジモティに倣って昼ワイン。でもまだ少し足りないので、これまた昨日のムール貝バーへ行き、トマトソース漬けの一皿と白ワイン。酔いがまわったとこでシエスタ・タイム。これまたジモティに倣い、宿に戻って夕方まで日記を書くことにする。
ひょっとしたらの希望を抱いて闘牛場に行ってみるが、やはり閉まっていた。せめて、サン・フェルミン祭の際、一体どの辺を走るのかコースを知りたいのだが、とりあえず、スタート地点は、さっきのナヴァラ博物館に近いサント・ドミンゴ広場(右画像)で、ゴールがこの闘牛場らしい。一応、解説しておくと、7月初旬にここで行われるサン・フェルミン祭は狂気のお祭りとしてあまりにも有名。牛追いというか、正確には、人が牛に追われてドーっと逃げまくるというアレだ。何日かに分けて行われ、朝8時位に8頭の牛が放され、100人とかそこらの参加者が一斉に走り出すんだそう。毎年一人や二人、必ず死者が出るらしいけど、そりゃそうでしょう。多分、あの闘牛場に至る細い路地がコースなんだろうけど、店とかはバリケードでも築くんかね?さすがに1年前のことなので、痕跡らしいものは見当たらない。至って静かな日曜の夕方であります。
たまりたまっていた日記書きに追われ既に7時近く。まあ雨も降っているのでしゃーないか。ようやく外出するが、昨日は見られたバスクのスポーツもやってない。更に思い出したことが。「歩き方」にはビルバオのユースホステルのことが載っていたのに、ラフガイドには出ていない。このガイドは「歩き方」よりも使えないのか!?そういえばカテドラル近くにネットカフェがあったので、いっちょネットで調べたろうかと思う。で、また宿に戻りやり残したのを仕上げて再度外出。ユニクロ製品は安いが質はいい、がウリのはずだが、ことサンダルに関してはダメ。すぐに底が擦り減って、ちょっとでも地面が濡れようものなら滑りまくる。寒いので久々のウインドブレーカー着込んで靴履いて出直す。
ユースのサイトで探すが、なぜかスペインのYHのページだけ開けない。サイトは更新したが、肝心のユースの場所はわからず終い。クソー。もう10時となり腹ペコ。ここにもアイリッシュ・パブあり。オコーナーズというその店は、ギネス+タパスという折衷の店とのことだったが、食べ物はサンドイッチ程度しかなかった。ジャガイモのふかしたのとサンドをギネスで。やはりスペインでギネス1パインとは4eが相場である。日曜の夜とあって、さすがに人も少ない。僕もそそくさと食べて切り上げる。通りも人通りがまばらになった。雨は上がったけど、気温は10度近く位で寂しい。バスクも雨なのかなあ。ワイン少し飲んで早めに寝る。本日の出費:朝食2.4e 昼食5.5e 飲み2.5e 宿代12e 夕食7.7e 計30.1e