同室の白人、部屋に戻るの遅く、電気点けっぱなしだったので、なかなか眠れず。で、7時過ぎ起き。ワヘダットのムジャンマは、正式名をムジャンマ・あれ?忘れた。とにかくちゃんと名前があるので、単に“ワヘダッド”では通じないのだ。タクシーで1JD払って行く。ワディ・ムーサ行きのバスはあったが、ミニバスで、荷物を入れられるスペースなし。で、二人分5JDを要求される。くー、荷物がでかいと損です。交渉して4JD。しかしバスの中、やたらに蒸し暑い。おまけに禁煙のはずなのに皆喫煙する。で、空気最悪、これでは眠れない。なぜか誰も窓を開けない。耐え忍びつつ、ひたすら砂漠の風景を車窓から眺めつつバスに揺られる。
3時間弱でペトラのあるワディ・ムーサに到着。ドーッと宿の客引きがって程でもなく、チョロチョロ数人来る。案の定、悪名高きヴァレンタイン・ホテルのがいて、思わず“お前んとこ有名だよ”と握手したり。“何で笑うんだ?”と言われたけど。で、もう一人が、こちらも評判イマイチのサバ・ホテル。まあ部屋位は見てもよいかと見に行くと、ドミ1.5JDと言われたので安さにつられて決めてしまう。いいのかな?ついでに夕食も3を2.5にすると言われ、予約する。ま試しに。ウエルカム・ドリンクを出すとか言うので待ってるが、出てきそうにもないので昼を取りに出る。宿のがついてきて“一緒じゃないとボラれるから”とか言って近くのレストランへ。シュワルマ・サンド350Filsとまあフツーに近い値段。宿の奴はいい奴なのか否か?サンド頬張りつつ、早速ペトラの入口へ向かう。
1km位の下り坂を降りていく。途中にスーパーマーケット等は何軒かあり。コカコーラ300Filsはいいとして、ポテチが700はボリだろう。でも買ってしまう。それをかじりつエントランスへ。2日券を買う。学割で7.25JD。これでもかつては20JDとか法外な値段だったのが下がったんだそうな。入ると早速馬やらなんやら乗らんかと声がかかる。ペトラは、元々遊牧民族であったナバタイ人の紀元前の王国の遺跡なんだそうである。その後、ローマに占領されてローマ的に作り変えられた部分もある。入口から1km位歩くとシークと呼ばれる崖の間の細い道へ。これが結構延々続く。しかし、これが実に見事。崖の断層が色とりどりで美しいし、両脇の絶壁がすごい。ここは30分位歩いていても飽きない。ペトラは勿論遺跡が見物なのだけど、一方でこういった自然の作り出した光景も見所なんであります。
ご機嫌で口笛(場所柄「インディ・ジョーンズ」か「アラビアのロレンス」)を吹きながら歩いていると、シークの隙間から少しずつ建物が見えてくる。そのエル・ハズネが段々と見えてくる瞬間(左画像)、これぞペトラのクライマックスと言っても過言ではない。その全容が眼前に広がる瞬間、まさにジャーンと音楽が鳴るかのよう。岩を掘って作ったらしい宝物殿で、ここが「インディ・最後の聖戦」に登場したそうだ(画像下)。覚えてないけど。でもそんなことは関係なく、エル・ハズネの威容には圧倒される。紀元前1〜後2世紀の建造だそうだが、スケールの点ではバールベックをも凌ぐものがあり、かつ優美な美しさがある。やっぱペトラ、すごいかも。
エル・ハズネ。右下のラクダを見ると巨大さの程がわかるでしょ?
エル・ハズネの先は墓の跡を中心に色々見所がるのだけど、今日は時間の都合で大物のみを先に見てしまうことにする。巨大な墓の並ぶところはさすがに見逃せず、とりあえず登る。ローマ劇場やお馴染みの柱等が見渡せるが、ここの劇場が一味違うのは、やはり崖を削って作られているところだ。まあ工法的には組みたてるより楽かもなんて思ったり。墓の中は広い空洞になっていて、音響効果よし。白人が聖歌のようなのを朗々と聞かせて、ちょっとしたコンサート会場と化す。そこを降りると寺院等の廃墟が並び、カスル・アル・ビントという城跡に出る。当初、同名の宿に泊まろうと思ったのが、潰れていたのだった。本物の方も何やら改築中。横のトイレに行くと、しっかり金取られる。150とか言われるが50しか払わず。大きいのだったから仕方ない。
そこを過ぎると博物館やレストランがある。ペトラ最大の見物は、そこから1時間位先にあるというエド・ディルという修道院跡。ここまで休みなく来たのでさすがに少々疲れた。しかもジリジリの暑さ。エジプトが思いやられるなあ。でも白人のじーさんばーさんも皆歩いているので負けずに進む。赤い色の岩々を眺めつつ階段をひたすら登って行く。さすがに、ちとしんど。途中、よくぞこんなとこにという物売りさん(主に女性&子供)多々。石やら偽?コインやら売ってる子供たち、皆“ハーフジェーディ、ハーフジェーディ(0.5JD)”ばっか。物心ついて最初に覚える言葉があれなのかも。1時間はかからずに、またしても眼前が開け、忽然と巨大な建物が。エド・ディルである。
でかい、高さ45mの幅50mだそうな。ただ中身はガランドウだし、建物としての美しさはエル・ハズネが勝るという気がする。ここがペトラの、まあ到達点。ただ更に丘を登ると見晴らしがよいらしく、白人団体さんについて僕も登る。う〜ん、絶景である。それにしても、こんなすげーハイキングさせられるとは思わなんだ。スタートから約2時間半でここまで来た。よくまあ皆歩くね。高所恐怖症の僕でさえ、眼下の眺めにはしばし見とれた。確かに2大見所であるエル・ハズネ、エド・ディルは見事だが、それ以上にペトラで印象深いのは自然の風景。カッパドキア的な自然の驚異を感じさせる、独特の岩々。その双方がミックスされ、中東最強の見所となってるわけだ。確かにこれは高い金払っても見る価値あるかも。
帰路、さすがにヘコヘコしている。もう4時位というところで、逆方向に進む二人、ファラー・ホテルで一緒だったドイツ人。これからで大丈夫なんかね?彼らは何気にヴァレンタインに泊まってるそうだ。休み休み柱が並ぶとこまで来ると、先程も見かけたインド人っぽい4人組。聞くと、チェンナイ出身で、近くで働いている人達とか。あまり好きでないはずのインド人も、アラブで見かけると何か新鮮で、“おれ去年行ったんだよー”としばし談笑。チェンナイということで、タミル映画のスター・ラジニカーントの名を出したら大喜び。帰路は彼らと行動を共にする。彼ら結構歩みが遅い上に、あちこちで記念写真を撮る。僕も撮ってあげたけど、僕自身もやたら彼らのフィルムに収まる羽目に。お金持ちのインド人だけあって、まあジェントル。しかし、やたら早口のよくわからない英語で話す。まあ楽しき珍道中ではある。ひょっとしたら彼らの車で宿まで乗っけてってくんないかなあと期待したが、出口でお別れとなる。残念でした。
出口でもう一人見た顔が。あの死海で露出度満点だったヨシナガ嬢である。彼女も何を意図してかヴァレンタイン泊だそうな。ヴァレンタインは無料送迎があるとか。サバの方は、後で聞いたら個室の人間のみだとか、全く。日本人女性一人のところには、必ず現地男あり。ヨシナガ嬢のとこにも何だか売店の兄ちゃんかなんかがへばりついていて、日本語で話してると“英語で話せ”とかヌカす。何でそいつのために英語で話さにゃならんのだ?アホらしいから去る。途中の商店で飲み物買おうとしたら750とかのペトラ・プライス。シッシッみたいにオヤジに言われたのでアカンベをしてやる。うざいペトラの本性が出てきたぞ。
宿に戻るとドミに日本人一人、更にもう一人いるとか。何人かいた方が荷物盗まれる確率が低いかな?宿の情報ノートに盗難注意の旨が書いてあった。まあアーグラーに較べれば、かなり可愛いけど、ここもかなり腐ってるところではあるらしい。バスで一緒だったスペイン人?らしきおじさんもいたが、日本人ばかりなのを見て移ってしまったみたい。そろそろ夕食の時間だが、白人勢は既に食事にありついている。オレにもはよよこせとせっつく。チキンにアーモンド炊込みご飯、サラダ、ヨーグルト等まずまず。でも明日はもっと安く済ますべし。もう一人の日本人コイさんは、ベドウインの結婚式に誘われたとかで、例のヨシナガ嬢と共に出かけて行ったけど・・・ハッキリ言ってサバのドミ、きれいではない。湯は出たが、水履けは異様に悪い。まあどこも似たようなもんなんだろうけどねえ。明日、午前中で見物を済ませて午後移動ってのも考えたが、まあシャワーも浴びたいしね。ビール飲みたいねえ。途中のバーでギネスの看板が出ていたので聞いたら、何と4.5JD!今までのどこの宿代よりも高いぞ。持参のワインで我慢しまっか。
本日の出費:タクシー1JD ペトラ行きバス4JD ペトラ2日券 7.25JD シュワルマ350Fils コカコーラx2 600Fils ポテチ700Fils 計13.9JD

・4月24日(水) ペトラ 2日目 遺跡見物も楽じゃない
昨晩、ベドウィンの結婚式に誘われたという同室の日本人コイさん、12時頃帰って来たが、金は取られなかったという。もう一方は旅の終わりでお金が余ってるので、もっと豪華な宿へ移ると、早朝に出たらしい。こちらはのんびり。ホブス+チーズ+シャイの朝食を取り、出たのは10時頃。昼食用にソーセージの切れ端を買う。500Filsと言われたが、“学生だから金がない”とか言って300に。まあウソも方便ですって。ってことで、急遽、本格砂漠! ワディ・ラム へ
ペトラに入場したはいいが、何か昨日の疲れがアリアリ。例のシークを歩いていても、昨日程はずまない。今日はまあアンコール篇みたいなもんなので、昨日すっ飛ばし気味だったとこをジックリと、休み休み行こうという計画。しかし、かったるいなあ、体が、歳には勝てまへん。すぐに喉も乾く。高いのはわかっちゃいるけど、何か冷たいものを飲みたい。劇場手前の売店でコークを所望すると、案の定1JDとか言われる。“ハーフにしてよ”と粘ってどうにかマカル。劇場のてっぺんへ行き、涼しい洞窟でコークを飲む。ボーっと風景を眺めていると、ジモティみたいのが側に数人来る。どーしてもほっておいてはくんないのねー。まあ無視するでもなくテキトーに相手していたら、女子学生の一群がやって来て、連中はそちらへ。こっちは尚もボーっと。粘り勝ちとでも言うか。とにかく今日はスロー・ペースであります。
ナバタイ人の墓が並ぶ一群、昨日は一番でかいやつには登ったが、横の方に更に別のがあった(左画像)。そして、何やら登って行く階段がある。白人達が数人登ってるので僕も行ってみる。これが昨日のエド・ディル道中並に結構きつい。どうにかテッペンらしきとこへ来たが、更に下の方に道は続いている。ベドウィンのおばちゃんが指し示す方へ歩いて行くと、エル・ハズネが見えてきた。おお、あの辺に降りれるのかと思いきや、降りる道見当たらず。白人たちも皆引き返してくる。おまけに今日は結構風が強い。既に1時を回ったので昼食にしたいが、この風では眺めのよいとこでは無理そう。で、少し小便臭いけど、洞窟を見つけてそこで食べ物を広げる。ホブスにチーズを塗りソーセージを挟み、キュウリを齧りながら食べる。今日は気分を出すためにカフィーヤ巻きで来ていて、その格好で洞窟で何やらムシャムシャ食っていると、我ながらケイヴマン系。白人達が変な顔をして過ぎていく。まあ、カフィーヤで砂埃は防げるのだけど。
やはり昨日はあまり見てなかったライオン寺院だの、例のキャスル・アル・ビント(右画像)等を見てまわるが、あちこちで10分位休みつつ。それでもやっぱりたるい。勿論エド・ディルまでは行かない。そこへ行くレストラン前が本日の終点。また急な階段を登ったところに博物館があったが、登る価値はないショボさだった。ああ、もうこれで降り返し。つっても最早2時過ぎ、既に4時間いるわけだ。もう一つか二つ、少し離れたところに墓の群れがあるらしいけど、もうダメ、行く気しません。風もますます強くなってきて、砂まみれ。チンタラと元来た道を戻る。
劇場先の墓っぽい洞窟でまた一休み。大変だよねえ、ここ。まあ、フレンチらしいジジババさんたちが、皆果敢に歩いているのには感心するけど、相当応えるだろうな。若人だって結構キツイと思うよ、ここ。さりとて、馬だのロバだのラクダだのに乗るような無駄金は使いたくない。体力の限り歩くよりないっす。エル・ハズネをじっくり眺めて、4たびシークへ。ここが一番いいね。風も来ないし、日も差さなくて涼しいし。おまけに岩の模様を見ていると飽きないし。やっと出口近くなったとこで、またウザイ馬だのなんだのの誘いが。ギュッと手を掴んで放さないので、思わずファック・ユー。ベドウィンは力が強い。終了、ペトラ観光。今日は曇ってて夕陽も見れないだろうし。今日も都合5時間半程歩いた。ペトラ、まあ堪能しやした。後はトットとここから立ち去るのみ。安心してものが買えるとこへ行きたいすね。
昨日と同じ店で飲み物を買う。ここの兄ちゃんは正直そうなので、アカバ行きバス等について聞く。マアーン行きならほぼ毎時らしいので、それで経由する手もあり。宿に戻ってシャワーだが、今日は水っぽい。疲れたので夕食時間まで横になる。同室のコイさん、今晩もベドウイン結婚式に行くとか。ベドウインのテントで寝られるらしいのは魅力だが、今日は疲れ過ぎなので宿に留まるとする。となると、今晩はドミ一人だなあ。これも寂しいもの。結局、彼は一応チェックアウトをすることにしたそう。コイさん曰く、宿の人間の対応、意外とまともとか。どうも僕はこの宿の連中、今イチ信用できないのだけど、彼のように楽天的な方が確かに得には違いない。
昨日、350Filsでシュワルマ食べられた店へ(案の定、500Filsと言われ勘定でもめた)。するとアンマンで一緒だったドイツ人がまだいた。彼ら明日ワディ・ラムへ行くという。どうやって?と聞くと、何と毎朝6時にワ ディ・ラム行きバスが出ているのだという。知らなんだ。ワディ・ラムこそは、僕がヨルダンで最も行きたかった場所。アカバ経由でしか行けないと思ってたので、明日はアカバのつもりだった。金曜は、アカバからラム行きのバスが出てないそうなので、アカバに2日いなきゃなんないのかあと考えていたとこだった。ならば、明日5時起きで行ったるべし。レストランのおっさんも、確かにバスはあると言うし。う〜ん、このエリア「歩き方」読者とLP読者でかくも情報量に違いが出る。今後はやっぱLPでいきますか。
てなわけで、宿の払いを済まし、トットと寝の態勢。残りのJDが5位しかなかったり、あのでかい荷物を持って本格砂漠へとか、色々懸念はあるものの、行かずにおられようかワディ・ラム。彼の地こそ、我がヨルダン道中のクライマックスとなるべき地なり!
本日の出費:ハム300Fils コーク500Fils キュウリ+バナナ600Fils 夕食875Fils 7アップ300Fils 宿代5.5JD 計8.95JD