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世・界・一・周旅日記

 ・8月5日(月) シカゴ → トロント  アメリカよりはよいとこ?それとも?

本日の観光ポイント:オンタリオ湖

 シカゴ滞在はそれなりに堪能した感じではあるけど、久々に訪れたアメリカへの印象は、あまりいいものではなかった。何か、今回訪れた国の中で最も“優しさに欠ける国”という印象だ。何だかんだ中東の国の連中なんか優しかったもんね。社会環境も含めてどこか殺伐たる感じ。これは以前からそうだったのかも知れないが、かつては“憧れ”というフィルターを通して見ていたから、あまり気にならなかったのかも知れない。たった4日、それもシカゴだけで結論を出すのは何だけど、アメリカに住んだりしたら、かなりストレスがたまるに違いない。そういう日々のコンフリクトが彼らのエネルギー源なのかも知れないが。

 さて、前置きが長くなったけど、今朝は7時起きでそそくさと朝食を済まし、8時ちょいに出る。地下鉄のブルーラインでオヘア空港へ。少々混み合っている車内で、バッグパックがぶつかったかなにかしたらしく、黒人のおばんに後ろから押された。こういう刺々しさは、ホント、アメリカならではのもんだよ。オヤジ・ブッシュだったかが“思いやりのある保守主義”なるスローガンを掲げたことがあったけど、アメリカの社会や政治に欠けているものは、この“思いやり”なんではないか。それ故、いくら繁栄しても弱者は依然切り捨てられ、社会から貧困が一向に減らない。だから治安も良くならず、ますます人々の心も荒む。“アメリカ馬鹿”だった以前は、こういうことを全く意識しなかったもんだ。とまれ、9時前に空港着。

 チェックイン・カウンターは、案の定、長蛇の列。こういう大都会の空港は出発3時間前位に来ることが必要かも。とりわけ、最近のアメリカは荷物チェックが異様に厳しい。預かり荷物もスキャンされた他、搭乗直前にも手荷物を全てチェックされた。アメリカで腹が立つのは、とにかく空港係員(航空会社の人間も含めて)の態度のぞんざいさ。これ、いわゆる先進国中では最悪なのではないか。トイレの鍵が皆ぶっ壊れていたりするのもアメリカらしい。どうにか飛行機に乗り込んだが、トロントまでは1時間半の距離。今までのエアラインは、この位の飛行時間でもサンドイッチ程度は出たのだけど、アメリカン航空は飲み物とショボいスナックの袋だけ。彼らにとっちゃバスと同じ移動の足だから食事なんか出やしないのか。腹減るなあ。

 シカゴとトロントは時差が1時間あり、現地到着時間は午後2時半。問題はイミグレだ。“入国目的は?”と聞かれ“観光”、“何を見たいんだ?”というから、しばし迷ったところで思いだし“ナイアガラ”と言う。加えて、やっぱり正直に“無職”と答えたのがまずかったようで、何やら別コーナーに廻されて、残りの航空券の提示を求められ、また同じ質問を受けた。まあそれ程長くはかからず入国出来たけど、カナダのように移民の多い国では、何か職業をでっち上げておいた方が無難のようだ。イギリスでもアメリカでも問題なかったんだけどねえ。最後にイミグレの紙を渡してロビーに出る際も、係員、前の白人にはサンキューで、僕にはOKだった。カナダ、マイナスポイント1。

 空港の両替所で100$をカナダドルに替えると144$。カナダドルの方がレートが低いのであった。目指す宿の場所があやふやだったので、電話して住所を確認する。空港前からバスに乗り、キプリングというところまで行くのだが、2.25$のところ、3$出したら釣りがないという。おいおい、0.75$でかいぞ、オレには。出だしでズラズラ書いたように、アメリカはたった4日いただけで、何かストレスがたまった。カナダは打って変わってよい国であることを祈りたいが、人の感じはアメリカとそう大差ない感じだねえ。マイナス・ポイント2。

 地下鉄に乗り換えてキングという駅で降りる。宿はまたしてもYHだが、今回は既に予約済み。ここはLPでは、2000年だかのホステル・アウォードに輝いたとか書いてあるが、「歩き方」には“あまり清潔ではない”と書かれている。今回に関しては「歩き方」が正解か。まあ他のヨーロッパ等のYHに比しての清潔度だから、許容範囲ではあるが。問題なのは、ロッカーが有料であること。アムスだって無料だったのに。PC作業は地下のキッチン+ダイニング・ルームでやるようか。野郎ばかりの8人部屋はかなりムサイ。例によって昼なのに寝こけている野郎とかがいる。こっちも眠いけども、ここに何日滞在出来るかわからないので、観光に赴く。

 まずは昼食だが、何だか店が開いてない。どうも雰囲気が変で、これは祝日っぽいぞ。祝日なんて旅行者には迷惑なだけ。ここでは何よりもハヴァナ行きチケットを扱う旅行代理店を捜さねばならないのだが、やっぱり閉まってる。マックはいやなのでタコベルで昼食を済ます。更に歩いて行くと、市庁舎らしき建物あり。落ち付いた雰囲気だが、物乞いとかはそこそこいる。アメリカと違ってカナダの景気はあんまりよくないって話。遠くはないようなので、イートンセンターという建物の中にある観光局を目指す。途中、バスディーポあり。懐かしいねえ、グレイハウンド。学生の頃、これに乗ってアメリカ南部を廻ったっけ。ナイアガラに行くには、ここに来なくちゃならない。さて、イートンセンター地下にオンタリオ州の観光局あり。ネットカフェ、シティバンク、メキシカン航空の場所と必要な情報は入手できた。

 別の出口から出ると、なかなか賑やかな通り。これがクイーン通りらしい。すぐ側にネットカフェがあり、日本語環境あり。やっとメルマガが送れそうですな。クイーン通りを西へ行くと劇場街あり。2,3軒だけど、ロンドンと同じく「ライオン・キング」や「マンマ・ミア」といったミュージカルが上演中。NHLの大スター、ウエイン・グレツキーのレストランもあった。そして目指すは高々と聳えるCNタワーである。一応、タワーとしては世界一なんだとか。その側には、MLBトロント・ブルージェイズのホームグラウンド、スカイドームもある。CNタワーに昇ってみようかと行くが、何でこの手の昇りものは須らく料金が高いの?20c$とかする。さっきネットでカナダ・ドルのレートをチェックしたところ、1ドル=75円で、それを考えると、物価はアメリカに較べれば結構安いのだが、乗り物料金は最低2.25だったり、結局、やっぱりそう安くはない。でも宿代20c$は1500円か。なら、少しはここに滞在してもよいかも知れない。

 今日は野球の試合はないようで、ドーム周辺は閑散。少し離れたところにはエア・カナダ・センターあり。NBAトロント・ラプターズのホームコート。この手のスポーツ施設が一ヶ所にたまってるのは便利だね。まあ現在はNBAもNHLもシーズンオフだけど。ブルージェイズの野球の試合は見たいかな。近くのユニオン・ステーションまで行き、オンタリオ湖畔を目指すとする。駅はコリント式柱の堂々たる作りだ。目指す場所へ行く電車がよくわからなかったが、湖畔に行くのは地下鉄ではなくストリートカーだった。これが世にも珍しい地下を走るストリートカー。勿論、途中から地上には出るのだけど。ロウワー・シムコーという停留所で降り、ハーバーフロントセンターというとこへ。宿に置いてあった無料情報誌によれば、ここで何やらイベントが行われているとのことだったが、既に8時なので概ね終わってたみたい。エスニック料理の屋台等はあり。

 シカゴ程ではないものの、トロントもそこそこいい陽気。ここは湖畔でビールと行きたいが、北米は意外と酒にはうるさいようで、なかなか飲める場所がなかったりする。屋外のカフェで飲めるとこを見つけ、ラバット・ブルーというのを1本頼むと4.5c$もした!でも300円か、日本並。湖を眺めていたら、僅か5$の遊覧船が出ている。聞くと、しっかり45分乗れるとのことなので乗り込む。ただ、なかなか出発せず、そのうちに日が暮れてしまったけど。オンタリオ湖と言えば、CSNYというか、ニール・ヤングの“ヘルプレス”という曲で馴染みがある。"There is a town North Ontario…"と歌われる町はトロントではないのだろうな。曲の物悲しい調子からして、オンタリオ湖の北ではなく、オンタリオ州の北のもっと寂れた町について歌われているのだろう。トロントはかなり都会で、シカゴ宜しく摩天楼もいくつか。船上から見るライトアップされた摩天楼はなかなかの見物。で、お待ちかね?CNタワー&スカイドームの画像は、船上より撮影の夜景で見ていただきませう(左)。

 しかし、10時近くに岸に戻ったら食べ物屋が皆閉まっていた。結局、また同じ路線を戻り、クイーン通りへ。夜はまたしてもタコベルで食べる羽目に。ここにいる間は、とりたてて見たいコンサートとかもないので、夜は大人しく日記書きに精を出すとするか。夜の繁華街は、なぜか黒人ばかり。治安どうなんだろね?宿近くで映画の撮影らしきものも行われていた。部屋に戻ると、まだ11時なのに電気消され、5,6人寝てる。異様に寝るの早いなあ。あんまり寝過ぎるとバカになるぜ?僕は、下の食堂でしばし予定なぞ考えた後、日記も書かずシャワーも浴びずベッドへ。ここは居心地いいのか悪いのか。

本日の出費:乗り物3+2.25c$ 昼食3.53c$ シーツ代2c$ 宿代x3 61.44c$(カード)c$ ロッカー1c$ ネット3c$ ビール4.51c$ 夕食5.51c$ 計85.94c$


 ・8月6日(火) トロント 2日目  図らずもイチロー、佐々木を目撃

本日の観光ポイント:チャイナタウン、スカイドーム

 何だか寝つきが悪かった上、同室の連中、意外に早起きでかなり早くからガタガタやってた。で、起こされたんだけども、9時過ぎに起きたら、僕がペケ2。何だか健全なとこであります。焦げ臭さ漂う地下のキッチンで、昨晩の残りのタコスをレンジチンして食べる。で、そこでそのまま日記書きである。コリアン・ガールズは、朝からキムチラーメンを大量に作っている。どうも北米のYHは冷房が効き過ぎで中にいると寒くなってくる。11時過ぎまでやっていて、やっと外出。で、行った先は昨日も行ったネットカフェ。やっとメルマガが送れた。もう1時近く。

 本日の観光、まず向かうはチャイナタウン。結構距離があるのだけど、ひたすら歩く。バスディーポ周辺にも中華料理屋が固まった一角はあったけど、本当のチャイナタウンは規模が違った。何ですかここは?丸っきり香港。料理屋、食料品店、雑貨屋等が所狭しと並ぶ。CD等を売る店ではVCDプレイヤーや、なぜか日本の古雑誌もある。何だか将棋みたいのやってて人だかりが出来てる一角もあったり。ここは一体どこなんだ?それにしてもすごいですねえ。この人達は一体何なんでしょう?とまれ、ショッピングセンターの安いフードコートでマーボー豆腐ライスを食べる。安くて量いっぱいというのが中華の良さ。腹ボンボコになったとこで、腹ごなしのために更に歩く。

 更に西に進んで行くとリトル・イタリーがあるが、数軒のイタ飯屋が並んでいる位で、チャイナタウンの比ではない、その近くにあるポルトガル・ヴィレッジも同様。帰りは街を横断しているストリートカーに乗って、イートンセンターまで戻る。大きな書店があったので、LP立ち読みして旅行代理店を調べる。でも住所までは載ってないんだよなあ。キューバ行きチケット、いよいよとなったら空港へ行って買い求めることは可だが、やっぱり代理店の方が少し安いのか否か?今だ糸口が掴めない。でも、来たばっかなので、ついつい観光を優先させてしまう。

 ユニオン・ステーション周辺のオフィス街へ。トロントのウォール街と呼ばれているあたりだ。でも、代理店はないなあ、どこにあるんだろ?駅のすぐ側にシティバンク発見。まだおろす必要はないけど、残高をチェックしようかと思ってカードを取り出そうとしたところ、ない!今度はキャッシュカードぉ?もし、本当になかったら、キューバ行きは完全に断念だ。記憶をたぐれば、シカゴの夜はやばそうだからと、カードは財布から出し、デイパックのポケットに入れて鍵をかけておいた。考えても、盗まれる隙があったとは思えない。おそらくはデイパックの中に沈んでいるんではないか?そう信じることにして、昨日も行ったスカイドームへ向かう。

 ユニオン・ステーションからはスカイウォークという直通道路で繋がっていた。ネットでチェックしたところ、今晩、ブルージェイズの試合があるので、ここでも野球観戦しようと思って。チケットは余裕で買えた。リグレー・フィールドの際は、一番安い席でちょっと気分出なかったので、今日は奮発して外野席を25c$出して買う。で、急ぎ宿へ戻り、ロッカーを開けてデイパックの中を確かめたら、カードあった。バカだねえ。こういう貴重品の管理がなっちゃいないね。ロッカー代損しちゃったよ。急ぎ、スカイドームへ取って返す。

 例によって入場時に荷物チェックあり。今日は小さいからということでお目こぼし。それにしても、何だかやたら日本人多いね。大声で喋ってるガサツっぽい女の子って必ずいるよね。席は外野のレフトスタンド2階の一番前という好位置。とりあえずはビールを買って席につく。対戦相手がどことかは全く考えずに切符買ったのだけど、何とシアトル・マリナーズだった(笑)。道理で日本人多いわけだ、イチローですよ、図らずも。でも、ブルージェイズの本拠地だから、マリナーズのスタメン紹介時なんか、BGが“ダースベイダーのマーチ”っすよ。マイケル・セコウリーとかいう人の国家斉唱でプレイボール。7時スタートである。スカイドームは開閉式ドーム球場なので、晴れていれば開いている。青空と夏の空気がすがすがしい(右画像)。

 試合が始まってすぐに、何やら団体さんがドーっとやってきて周囲の席が埋まる。それでもリグレーとは対照的にかなり空いている。それでも発表では2万5千人入ってるってことだが。やって来た団体さんは、スペイン人と日本人?10代と思われるエスパニョールのセニョリータたちが、突如、国旗を掲げて“エスパ〜ニャ〜”なんて歌ってクネクネ踊り出す。別に対戦チームにスペイン人選手がいるとかそういうことではないようで、関係なく彼女らはそういう盛り上がりなのだ。場内でかかるお馴染みの曲をスペイン語で“ウノ・ドス!”とか歌ったりしてて、これには周りのカナダ人も爆笑。試合とは別のところで何だか大いに盛り上がる。やっぱセニョリータ最高だよ。何だか今からスペインに戻りたいね。で、その横に大人しそうにしていたアジア系の小さい女の子たちが、突如“イチロ〜!”、やっぱ日本人?


 先攻マリナーズでトップバッターはイチローである。生憎、サードゴロ。1回裏のブルージェイズの攻撃。イチローはレフトなので、僕のすぐ先にいる(左画像)。日本人のみならず、白人からもイチロー・コールがかかるが、その途端、彼のところに打球が飛んできて、彼がエラーした(苦笑)。で、ブルージェイズ1点先取。更にヒットが相次ぎ瞬く間に2点。その後もブルージェイズは1、2点を入れ、早くも4対0位になってしまう。その後、マリナーズも2点位返したが、イチローは2打席目も1塁ゴロに終わる。6回だかには、ホームランも含む連続安打で、ブルージェイズが6点プラス。もうほとんどこれで勝負ついた感じ。エスパニョールは変わらず盛りあがってるけど(笑)。

 そして7回裏、セヴン・イニング・ストレッチはあるのかなあと思ったら、場内流れてきたのは、何やらブルージェイズのテーマ。な〜んだ、やらないのかと思ってたら、やっぱり流れて来ました“テイク・ミー・アウト・トゥ・ザ・ボールゲーム”。ちゃんと電光掲示板で歌詞も流してくれました。席の案内係みたいなおばちゃんは、同時にこういうイベントタイムの盛り上げ役でもあって、ホント、楽しめるように色々工夫されている。隣の子供つれの家族も楽しそうだ。僕はその間、更にビール飲み、お決まりのドッグも。しかし勝負ついたってことか、イチローは7回で降板。3打席目はフォアボールで、残念ながら彼のヒットは拝めなかった。ところが、その後、妙に乱打線になり、マリナーズも6点位返す。

 9回の時点で14対12とかいうことになる。でも、さすがにもういいかと、僕もピザ齧りながら出口方面に向かうと、1階席からブルペンが見えた。ひょっとしたら同点位のとこまで来たので、抑えのエース佐々木が投球練習を始めたではないですか(右画像)。おお〜、図らずも佐々木まで見れました。でも、最後の打者が三振。無事?ブルージェイズ勝利で試合は終了。もっともマリナーズの方が、現在地区2位、トロントは4位なんだけどね。イチローは打率では2位みたいであります。何はともあれ、楽しかったすね〜。セニョリータたちの貢献によるところ大だけど、リグレーの時よりも楽しめた。ホームランも3発位あったし。やっぱ、少しはいい席で見た方が野球はいいですね。こうなったらニューヨークでも見るか。野茂の試合って見られないかな?ワールドカップ中の俄かフットボール・ファンに続き、北米に来た途端、俄かベースボール・ファンと化しております。

 朝食用のヨーグルト等買って帰る。まだ11時だが、例によって既に寝てる輩が多いので、僕も寝ることに。明日こそはマジメにキューバ行きチケット捜さにゃあ。

本日の出費:ネット3c$ 昼食5c$ 乗り物2.25+4.5c$ 野球25.25c$ コーヒー1c$ ビール5.5+11c$ ホットドッグ3.35c$ ピザ3.53c$ ロッカー2c$ 朝食用食料6.8c$ 計73.9c$
まあまあかなあ トロント 続く

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