世・界・一・周旅日記

 ・6月30日(日) アルカサル・デ・サンホアン → ヴァレンシア  偽警官現る!?

 昨晩は昼寝過ぎたせいか寝つけなかった上に、結構外がうるさくて睡眠不足。それでも再び6時に起きましたですね。朝食を取って7時に出る。駅は最寄なので7時20分のヴァレンシア行きに乗車。訳4時間の道のりだが、固い椅子のフツーの列車なのでウトウトする位が関の山。ヴァレンシアに近づくにつれ、何だか落書きの量が増えてくる。珍しく天気は曇天で今にも一雨来そうな感じ。まずは観光局を目指すが、特に観光地ではないここでは、日曜は休み。ガイドには安い宿は郊外のYHしか載ってない。で、迷った末、駅周辺をあたってみる。

 最初の1軒目、汚いしちょっと臭う、如何にも安宿ってところなのに18eもする。これはいくら何でもパス。2軒目はまずまずで16eだが、部屋に電源がない。迷っていたら、宿のおばさん、隣の部屋のオランダ人を追い出しちまった。その部屋には電源があったのだ。ま、彼はチェックアウトのところだったのだけど、ちょうど雨が降り出したところで追い出されたのは気の毒。まあ真っ当そうな白人が泊まってたから真っ当な宿なのかな。それでも今までのスペインの宿のレベルからすると、質は低いな。

 雨が止んだのを見計らって、腹は減ってるけど、まずはバス停チェック。地下鉄で3駅先、エル・コルテ・イングレスの並びにあった。バルセロナ行きは10時発位のやつかな。鉄道駅は側だけどバスの方が安いだろうから。周囲でテレビのある食堂を捜すが、日曜のせいで閉まってるところが大半。人気も少ない。帰りは観光がてら歩きで。でも、ここってそう大した見所なさそうだな。パエーリャ食べてホルチャタ(ナッツで作った冷たい飲み物)飲んでオレンジ齧る位?何やら塔のようなのが町中にデーンとあって、これはそこそこ見物。駅近くまで来たら、ようやくテレビありの食堂あり。定食は高いが、でかいモニター・スクリーンがあって、たくさんの客が見入ってる。そう、今日はいよいよWCの決勝の日。覗きこんで見たら、見覚えのある顔を見かけて驚く。リスボンの宿で一緒だったサキダさんだ。で、とりあえず、その店に入る。

 彼は既に4日いるとか。パンプローナのサン・フェルミン祭までねばっているとか。実は市内にもYHがあるそうな。10eだって!ますますラフガイドが嫌いになってきた、捨てて帰ろうか?とまれ、その店は食事が高いようなので並びのファストフードで腹ごしらえして再び観戦。ブラジルがドイツを寄せ付けず完勝。やっと終わりましたですな。サキダさんと共に、闘牛博物館へ行ってみるが、開いてるはずが閉まってる。彼が映画館とかあるあたりを案内してくれるのでついていく。彼の泊まってるYH、安いけど、周囲の治安はかなり悪いらしい。麻薬常習者が露骨にうろついていて、夜もうるさいとか。そういえば、日曜で人気が少なく、天気がよくないせいもあるけど、どうもヴァレンシアは今までの町に較べても、どこか荒んでいる感じがする。

 日曜でただでさえ人がいないところでシエスタ・タイム。そこで、いきなり単パンのオヤジに道を聞かれる。教えようとしてると警官だとかいう二人組がパスポートを見せろとか寄って来る。そう高圧的ではないのだが、パスポートは宿に置いてきたので財布に入っていたコピーを見せると、財布も見せろという。“不法滞在の中国人”を捜してる、みたいなことをカタコトの英語で言ってたが、怪しいなあと思いつつも、シティバンクのカードなんかをチェックされる。サキダさんもクレジット・カードをチェックされる。それで去っていったが今一つ釈然としない。ところが、サキダさん曰く、男の片割れは何か機械のようなものを手に持っていて、僕のカードを読み取らせていたって!?何ぃ!!そりゃヤバイぞ。カードの個人情報を読み取られた可能性が

 サキダさんのカードの方は、チェックはされていたが特に何かいじられた感じはなかった。それで注意をひいているスキに僕のカードがやられたのではないか?後から考えてみれば、私服の警官が、何で人の財布やカードをチェックする?おかしいはずなのに、おかしいとも思わずに渡してしまうなんて。事の次第が判明してくるにつれ、あまりにも間抜な自分に腹が立ってきた。サキダさんもカードが読み取られていないか心配している。近くのカフェで少し落ち着いて対策を練る。とりあえず、たまたま見つけたシティバンクの支店に行ってみるがバカヤローである、また閉まってる。今、残高は35,000円位。それはともかく、今後は定期預金を担保に借りて食いつなごうと思ってたところだから、もしシティカードが使用不能になったら大打撃。事実上、旅は終わりにせざるを得ない。シティカードでシティ以外の銀行でもおろせるのだが、今キャッシュを全ておろしてしまうのは抵抗がある。ネットで残高を調べられないか?で、ネット処を捜す。

 2軒あったが、いずれも日本語不可、ソフトのインストールも不可。これでは処置無しだ。明日の朝いち、シティバンクが開いたところで残高をチェックしてみるよりない。しかし、仮に残高が無傷だったとしてもカードの情報を読まれた不安はつきまとう。一旦、カードを止めて再発行が望ましいだろう。しかし、それは海外では無理なはず。日本を通してカードの再発行をやったら、一体何日かかることか。もっとも、ベルリンにはしばらくいる予定で、まだ尻は確定してないから有金がもつなら、日本から新しいカードを送付してもらうのを待つことは可だ。それにしても迂闊だった。サキダさんは、ローマ字打ちで、とりあえず自宅にメールするという。僕は別れて、バルセロナの宿に予約の電話を入れる。明後日からのつもりだったけど、明日移動してしまおう。バルセロナにも偽警官は出没してるらしくく、宿でなら、奴らの手口がわかるかも知れないし。果たして、情報が読み取られたとして、どこまで可能なのか?現在の残高をおろされる程度で済むのか、或いは、定期預金にまで手をつけられるのか。シティで定期を担保に借りるには、電話かネットでのリクエストが必要となる。だから、ネットでアクセスでもしない限りは、現在の残高以上をおろすことは無理だとは思うのだが。ネットへのアクセスは、カードとは別途の暗証番号が必要なので、第三者は出来ないはずだと思う。しかし、いずれにせよ今後のカードへの影響は心配だ。

 思わぬところで巡ってきた今回の旅の初トラブル。今のところ為す術がないのがもどかしい。悔しいが、明日にかけるしかなかろう。一旦、宿に帰った後、気晴らしに映画を見ることにする。たまたま、日本のフィルムセンターのようなとこを見つけ、ジョン・フォードと今村昌平の特集上映をやっていた。今日の6時からは、フォード・フリークのピーター・ボグダノビッチが撮ったドキュメンタリー「ディレクテッド・バイ・ジョン・フォード」の上映。本は読んだことはあるが、映像で見るのは初めて。テレビ用に作られたようだがフィルムで製作されている。ミニシアター程度の小屋は、安い(1.2e)せいか、結構人が入っている。吹替えではなく字幕。しかし、インタビュー中心なので僕の英語力では結構辛い。ジョン・ウエイン、ヘンリー・フォンダ、ジェームズ・スチュアート、フォード自身が登場。インタビューはいいのだけど、後半は歴史的事実にしったフォード作品名場面集のような見せ方。正直言ってうまい見せ方とは思えず、些か期待はずれだった。

 やっぱり、例の一件は重くのしかかってるが、とにかく夕食を済ませてしまわねば。もう、観光する気もなけりゃ、パエーリャ食べるきもせず。何だか中華が食べたいと思ったら、宿近くにあり。7.8eの一皿定食を。これがハーフ・ボトルのワイン込み。のっけにチャーハン。何せこっちではサラダ扱いだから。そして牛肉の炒め物、野菜と海老の炒め物、卵焼きがドーン。更にデザート、カフェつき。久々に赤ワインもタップリ飲めて感激。スペ、ポル、安く食べるなら中華です。ここは店員の愛想もよく、言うことなし。釣りは少し残してきた。まあとにかく今憂えていても仕方があるまい。明日、朝いちシティに行ってみてどうなってることか。その上で対策をじっくり考えよう、一ヶ月半ぶりのバルセロナで。

本日の出費:ヴァレンシア行き列車代15.81e 宿代16e 地下鉄0.9e 昼食4.5e 電話代1.3e カフェ1.9e 映画1.2e 夕食8e 計49.61e
不安のうちに、再び バルセロナ へ

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