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世・界・一・周旅日記

 ・6月2日(日) ヴィゴ 1日目  寂しき港町での憂鬱

 9時起き。湯を沸かし紅茶を入れパンを食べる。宿のばあちゃん、いい人なので、多少チェックアウトが遅れても文句は言われないだろう。さすがにシャワーは浴びなかったが髭を剃る。生憎の曇天の中、開く時間を見計らって観光局へ。鉄道の駅へのバスを聞くため。しかし、よく見たら駅は結構近い。一発、荷物を背負って歩いてみるが、まあどうにか歩けた。これなら昨日のア・コルーニャも電車を使っていればよかったなあ。しかし日曜は本数が少なく、ヴィゴ行きは1時間半後の12時45分発だった。結局、駅のカフェテリアで改めてカフェとドーナツ。

 列車内の座席は新幹線とかと同じ、あの2座席並び形式。短い距離なら列車もバスもほぼ料金は変わらないようなので、列車を選んだ方がよいかも。もっともスペインのバスも充分快適なんだけどね。なぜ今回は列車にしたかといえば、次の目的地ヴィゴのバス停が町中から離れているのに加え、安い宿が駅から近いためだ。キッチリ1時間半で到着。たまたま昨日立ち読みしたガイドブック「レッツ・ゴー」に載っていたウルグアイという安宿を目指す。見つかったが、改装のためクローズとか。おいおい。周囲の宿で、星とかがついていないところを捜すと、すぐ側に、2階でおばちゃんが掃除してる宿あり。聞くと部屋はあるというので、そこへ。

 しかし部屋はかなりきれいだし、ダブル部屋の上にテレビまでついてる。こりゃ20はしそうだなあと恐れていたら、12e。ムイ・ビエンであります。宿が決まったところで早速外出。この町はハッキリ言ってさしたる観光ポイントはない。なのに、ここを訪れた目的は2つ。スペイン最西部のリアス式海岸を見てみたかったのと、この町にあるはずのダブリンというアイリッシュ・パブへ寄りたいがため。後者、これは昨日の日記でも書いたチーフテンズのアルバム「サンチャゴ」絡み。アルバムの最後を飾る曲が“ダブリン・イン・ヴィゴ”というタイトルで、その曲は、ガリシアのミュージシャンと共に、そのアイリッシュ・パブ、ダブリンで収録されているのだ。だけど、ヴィゴは意外に結構都会。小さな港があるだけの村みたいのを想像していたら、てんでイメージが狂った。何せ、ここもシティバンクの支店があるのだ。ネットで調べたところ、ポルトガルには支店が無いようなので、ユーロのTCはここで替えておいた方が無難かも知れない。しかし、駅で問い合わせたところ、明日のポルト行きは8時半発つのこと。それでは両替のヒマがない。このままポルトガルへ向かうか、それとも両替のために、もう1日ここに滞在するか。思案のしどころである。

 日曜ということもあって、町中、本当に寂しい。それにしてもヴィゴ、何にもないとこだね。港もなんてこたないし、リアス式海岸なんぞ拝めやしない。一体、町の中心ってのはどこなんだ?って位の閑散ぶり。唯一期待のシーフード・レストランも見かけないぞ。かつてはメイン・ストリートだったというルア・レアルという港沿いの細い道を行くが、確かに“かつての”メイン通りで、今はうら寂しいばかり。寂しい割にエリアは広く店はいっぱいあるので、これでは“ダブリン”を見つけるのは難しそう。ライヴ関係は、町中のポスターで8日にアヴァロンという女性ばかりのトラッド・バンド、更に中旬にはミジャドイロのコンサートもあるようだけど、そこまでいるわけにはいかない。これじゃあ一体何の為にここに来たのやら。段々落ちこんできてしまいやした。

 とにかく腹ペコなので何か食べなくては。時間も中途半端なので、またファストフード行ってしまう。バーガー・キングでチキン・バーガー。スペインではマックでもバーキンでもビールあり。酒なくては始まらない人たちなんですね。明日のことを考えた結果、やはりTCのキャッシュ化はしておいた方が無難なので延泊することに。では、この何にもない町で何をするか?何かフェリーで離島に行けるらしいが、少し高い。で、やはりリアス式海岸にこだわり、西の果てのバイオナという町へ行ってみようと計画する。となると明後日2時発の列車でポルト行きってことになるのだが、それもちと不便なので、バスで行くことも検討したい。で、既に夕方ながら、バス停及びバスの時間をチェックに行くことに。

 ガイドブックによれば、バス停は7番か12番のバスで行けるらしいが、ハッキリしない。町中の至るところに地図があり、バス停等の場所も記載あり。で、それに沿って、ヤケで歩いて行ってみる。途中、ここにもお馴染みの百貨店エル・コルテ・イングレスあり。今日は休みだけど。バス停までは1.5km位、まあ歩いてしんどい距離ではなかった。バイオナ行きは30分おき位にあるので問題なしだが、肝心のポルト行きはインフォメが閉まっていて、情報が得られない。毎日出ているわけではなさそうだし。バス停からは、やっぱり7番バスで町中に戻れた。まあ明日の予定はこれで決まり。朝イチ、シティバンク→バスでバイオナ→戻って、懲りずに“ダブリン”捜し。あ〜あ、こんなことやってんなら、早くポルトガルへ入った方がよさそうな気もするんだけど。

 宿へ戻ってシャワー。今日はもうメシに力入れる気もない。で、側に生ギネス飲める店があったので、そこへ。しかし、食べるものがなく、1杯飲んだだけで出る。その間、使っちゃった金額と残額、今後の旅程を考えてみるが、どう考えても金が足りない。シティバンクの口座には、口座管理費のかからない最低金額30万円の定期預金があり、いざとなったら、それを担保に8割まで借りることができる。それは最後の手というか、旅も後半で使う予定だったが、このままいくと、スペイン後半戦で、シティの金は使いきってしまいそうだ。勿論、ユーロのTCも。ドルの現金があと1300位あるのだけど、これはキューバのために残しておきたい。となると、ベルリン行きの前にはシティの借金に手を出さざるを得ない感じ。そうなると、イギリス周遊はまず無理。ポンドのチェックは5万位しかないので、ロンドン滞在1週間だけで消えるだろう。ではオランダやベルギーは?微妙だなあ。大体、北米辺りでの旅費はどう捻出する?ハ〜、もードンドン暗〜い気分になってまいりました。

 夕食は近くの店で、アンブルゲサのプレート頼む。アンブルゲサってハンバーガーなんだけど、スペインでも結構ポピュラー。一度スペイン製バーガー食べてみたかったので。しかし、皿で頼んだら、パンに挟むべきバーガー、野菜、目玉焼き等が個別に出てきて、後はフランスパン。変なの?バーガーキングでもらったケチャップをかけて食べる。今日の娯楽はテレビ。歌番組が見られたのは、ちと嬉しかった。それにしても、バルセロナでコーフンのうちに始まったスペインの旅、西に進むにつれ、どんどん尻すぼみになってしまった感。しかし、金だけは確実に減少していると。ポルトガルの物価が安いことを切に切に祈ってますです。

本日の出費:朝食1.75e ヴィゴ行き列車6.26e 宿代12e 昼食5.35e 飲み2.1e 夕食5.7e バス0.85e 計39.01e


 ・6月3日(月) ヴィゴ 2日目  ダブリン・イン・ヴィゴは発見したが・・・

本日の観光ポイント:バイオナ

 やっぱり9時起き。あんまり時間がないので朝食は外で取ることにして、とりいそぎ宿に延泊の申込みを。しかし、どうもダメらしい。理由は“月曜だから云々”とかよくわからない。辞書を片手に半泣きで尋ねるうち、宿のおばちゃん、どこかに電話、そしてちと待てと言う。しばらくして別のおじさん来る。どうやら別の宿を紹介してくれたらしい。並行する隣の通りの宿、シングル部屋で、やはりテレビ付。それで12eなのだから文句無し。ホッと一息。そして意外な驚き。ここらの周囲はギネス・マークの店が多かったが、何と、新しい宿の並びに、その名もダブリンというパブがあるではないか!何が幸いするかわからんもんだねえ。半ば諦めていた“ダブリン・イン・ヴィゴ”遂に発見(左画像)。捜していた店に違いないであろう。ヴィゴに寄ったのも無駄ではなかったか。今晩はここでギネスだ。

 生憎の雨天(小雨)の中、朝は近くの店でカフェ・コン・レチェ+クロワッサンx2。まずはシティバンクへ。400eのTCをキャッシュ化するが、若干の手数料を取られた。ポルトガルはこれでもたせたい。鍵を返すのを忘れていたので、一旦、元の宿に戻り、再出発。バス・ターミナル行きバスは30分位待ってやっと来た。ターミナルからは、バイオナ行きのバスに乗る。バイオナはスペインの西の涯ての町。今度こそリアス式海岸が拝めるか。

 距離的には20km弱なんだけど、途中で何度も停車する市バス状態で、結局1時間かかって到着。バス・ターミナルはなし。今度こそ、港があるだけの寒村みたいなとこかと思ったが、実はバイオナ、リゾートなんだそうな。海にはヨットが数多く停泊し、中規模のホテルも並ぶ。でも今まで訪れたスペインの町の中ではもっとも静かな感じ。海際に城跡のようなのがあり、その周囲は東映式の岩場だ(右画像)。まあ雰囲気はあって、期待した光景に当らずとも遠からず。まずは腹ごしらえだが、さすがにこのところは節約意識がはたらき、安そうなアンブルゲッサリアでまたしてもハンバーガーである。エステレラ・ガリシアを1杯。

 曇ってはいるが、来る途中で雨は止んだ。で、その城跡へ。城壁が周囲を囲む(左画像)。一応入場料が少しかかるが、壁に沿って歩くと岩場が見渡せて、なかなかいい感じ。周囲は1km位には及んでいて、眺めも悪くないので、入場料は安い。中にはホテルらしいのもあったな。一通り廻ったところで、更に、下の方には無料の遊歩道あり。そこを再び一周。天気がよければいいとこかも知れない。寂れ具合といい、気分はすっかりアイルランドの漁村だ。7年も前だけど、北アイルランドはベルファスト近郊の村キャリックファーガス(トラッドでも歌われている村)を訪れたのを思い出した。とまれ、ヴィゴは何も見るとこないから、ヴィゴに来たら、バイオナを訪ねることをお薦めしますです。

 3時間程ウロウロしてヴィゴに戻る。ウトウトしてるうちにバス・ターミナルまで行ってしまったが、眠気覚ましにカフェ1杯飲んで、うまそうだったクロワッサン・サンド買って歩きで戻る。途中、お馴染みの百貨店エル・コルテ・イングレスに寄り、またCD買ってしまう。ガリシアの女性バンド、アヴァロンと売れ筋を参考に、ヴィデオクリップがよかった女性シンガー二人のを。8時近いので、そろそろミルクの時間。さあ、ダブリンへと思いきや、アレ?開いてないじゃん。何で?月曜だから、それとも閉まった?この時間空いてないのでは、可能性は薄いなあ。せっかく店は見つかったっつーのにねえ、ついてんだかついてないんだか・・・

 ひとまずネットに行く。朝シティバンクに行く途中見つけた店。無事、グローバルIMEをインストールさせてもらえた。いい加減ベルリンの宿を考えねばならないが。やはり肝心の日はYHが埋まっている。まあ別途考えるとして30分で終了。戻ったが、やはりダブリンは開いてなかった。ア〜ア。結局、昨日と同じい店でギネス。昨日に続き、深刻な財政状態をチェック。とにかく、イギリス周遊とメキシコはカットせざるを得ないな。オランダ、ベルギーと北米も数日短縮。そうなると1ヶ月半は旅程が短くなり、9月いっぱいで帰国ってことになる。しかし、一方でヤケのヤンパチで残った株を売っちまうってのも考える。どーしたもんかねえ、バルセロナに戻る頃までには結論を出そう。その頃までに少しでも株価が上がっててくれればなあ。その間、怪しい黒人がコピーCDを売りに来た。どうも気にはなっていたロサという女性歌手のを、ねぎって5eで買ってしまう。節約意識が無さ過ぎっすね。

 店内、ヴァン・モリソンが流れ始めたので、ギネスをお代わり。ああ、リスボン公演でもないかねえ、モリソン、モリソン、モリソン・・・2杯飲んだとこで辞すが、ハーフ・パイント2杯分の料金で済んでしまった。で、浮いた分サンドイッチを買って帰る。月曜の夜はスペインの1週間のうち、一番静かな夜かも知れない。後はテレビとCDで過ごしますか。どうせ明日の電車は2時だから、ゆっくりと。

本日の出費:朝食2.3e TCの手数料1.98e バス0.85e バイオナ行きバスx2 3.4e 昼食3e 城0.6e 宿代12e カフェ0.85e ネット0.93e サンド2.2e CD38.56e(カード) サンド2.2e CD5e ギネスx2 4.2e 計78.07e
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